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「元oasis」からの決別

元オアシスのリアム、アンディ、ゲム、クリスによって、
2009年に結成されたビーディ・アイ。
(後、元カサビアンのジェイ・メーラーがベーシストとして加入)
彼らの2枚目となるアルバム『BE』が6月にリリースされました。

メンツだけを見れば「ほぼオアシス」なわけで、
1枚目の『Different Gear, Still Speeding』(10年)では、
オアシスばりの厚みのある音を生かしながら、
10代のような若々しいロックンロールを鳴らしていました。
リアムがオアシス時代よりも頑張っている感じがあったし、
僕なんかはこの1枚目について「かっこいいなあ!」と感じていたのですが、
本国イギリスでは評価は低かったようです。

リアムは人からの評価というものをとても気にするので、
意外な低評価にかなり凹んでいたらしく、
2枚目ではなんとしてもリベンジしたいと、
2枚目の制作にあたってはかなり気合を入れていたみたいです。
「これが売れなければ引退して無人島に引きこもる」とまで言っているそう(笑)。

そうして、1枚目から3年の期間をおいて発表された『BE』。
「売れそうかどうか」について言えば、
正直僕は微妙かなあと思います。
というのも、1枚目の<Bring A Light>や<Four Letter Word>のようなフックの強い曲がほとんどなく、
代わりに、どの曲もブルース的な匂いを強く感じさせ、
全体を通して淡くスモーキーな出来になっているからです。
1枚目がスカッと晴れた青空だとすれば、
この2枚目は、どよんと重たい曇り空のようなイメージ。
だから、マス層にどれだけアピールできるかは、
ちょっと未知数かなと思います。

と、腰が引け気味の言い方をしていますが、
僕自身はこのアルバムはすごく価値があると思っています。
なぜなら、とうとうこのアルバムで、
ビーディ・アイは「オアシス」という幻影(または目の上のたんこぶ)から、
両足共に抜け出たように感じるからです。

オアシスという巨大な十字架を背負うという、特殊な運命を持っている時点で、
ビーディ・アイはできるだけ早いうちに独自の路線を開拓する必要がありました。
ファンもそれを期待していただろうし、
何より、メンバー自身もオアシスの影を取り除かなければ、
早晩、オアシス時代の曲をちょこちょこプレイするだけの、
「懐メロバンド」に転落していくことをわかっていたんじゃないかと思います。
そういったプレッシャーが2枚目の制作に深く影響した結果、
彼らは、ポップでスタジアムバンド然としたところから、
「サイケ&ブルース」とでも呼ぶべき、
ちょっとマニアックな場所へと一気に移動しました。

良く言えば玄人好み、悪く言えば地味という作品にはなったものの、
おそらく今後3枚目、4枚目を出し続けることで、
もっと洗練されていくだろうし、その中で、自分たちに合ったポップネスをつかんでいくでしょう。
そうなったときに、「2枚目の『BE』がターニングポイントだった」と振り返ることになるんじゃないでしょうか。

そして、1枚目に続きやっぱり今回も、リアムのボーカルは良いです。
そりゃ確かに、『Morning Glory』の頃と比べれば、
声量は落ちたし声の質も細くなったかもしれません。
でも、やっぱり他にはない絶対的な個性があると思います。
多分、今後カギになってくるのは、
リアムの声をどう生かしていくか、ということなんじゃないかと思います。
幸い、リアム自身も、「俺がこのバンドを支えているんだ」という自覚があるから、
オアシスの頃よりもさらに頑張っている。
大人になったのね、リアム…。
中年を迎えた稀代のボーカリストにとって、
ビーディ・アイが進もうとしている方向性は、
多分うまくマッチするんじゃないかという気がします。


<Second Bite Of The Apple>※このライブ映像はとてもかっこいいです


<Iz Rite>









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