o0370051012756668227

2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』が始まりました。
ぶっちゃけて言えば、僕は今回はあまり期待していません。
理由は後述するとして、そんなローテンションの中でも、
どこか期待できるところや見どころはあるんじゃないかということで、
3つのポイントを考えてみました。

--------------------------------------------------------

ポイント1:「アクの強い役者」に注目

今回のキャスティングは意外性が少なく、
全体的にあっさりした顔ぶれが並びました(これはここ数年の傾向でもあります)。
そんなあっさりした面々ばかりだからこそ、
「濃さ」や「アクの強さ」が期待できそうな俳優の演技には注目したいところです。

筆頭は秀吉役の竹中直人でしょう。
1996年の『秀吉』で主役を演じて以来の再登板です。
当時30代だった竹中直人も今では50代ですが、
画面を見る限り、年齢による劣化や無理は感じません。
むしろ、18年ぶりに見た竹中秀吉は抜群の安定感で、
「あるべき場所にハマった感」すらあります。

かつての大河ドラマでは『太閤記』(1965)、『黄金の日日』(1978)とに連投した
緒形拳の秀吉と高橋幸治の信長のように、いわゆる「ハマリ役」というものがありました。
平成以降は絶えているので、竹中秀吉が再び前例を作って欲しいですね。

また、片岡鶴太郎演じる小寺政職もかなり期待がもてます。
何にも考えていないくせにさも思慮深そうなふりをする、あの芝居!
どこかイッちゃってる感じは、かつて鶴太郎が演じて衝撃的なインパクトを残した、
『太平記』(1991)の北条高時を彷彿とさせます。
それと、まだドラマには登場していませんが、陣内孝則の宇喜多直家というのも楽しみなキャスティングです。


ポイント2:岡田准一は「老けメイク」が似合う

大河ドラマの大きな難点の一つである「老けメイク」。
年齢による見た目の変化をつけなければいけないというのはわかるのですが、
先週までつるっとした顔をしていた俳優が突如ヒゲをつけたり白髪を生やしたりする、
あの「とってつけた感」はなんとかならないものかとずっと思ってました。

その点、今回の主演・岡田准一の老けメイクはわりと良かったですね。
第1回目の冒頭、物語としては後半にあたる小田原攻めでの官兵衛の姿が映りましたが、
ヒゲや白髪のなじみ具合は自然だったし、岡田准一のくたびれた芝居も説得力がありました。
大河ドラマは毎回、登場人物たちがヒゲをつけ始めるあたりでテンションが一段落ちるのですが、
今回はそれが避けられるかもしれません。


ポイント3:「主役が脇役」をどこまで生かせるか

最後に挙げましたが、『軍師官兵衛』が面白くなるかどうかの最大のポイントはここだと思います。
冒頭、今回の作品に対して「期待していない」と書きました。
それは、『八重の桜』のときにも書いたように、
僕はかねてから「脇役・亜流の人物が主人公」という手法に疑問を感じていたからです。

黒田官兵衛という、これまで脇役として描かれてきた人物にスポットを当てること自体はいいでしょう。
しかし、同じ手法で作られた『風林火山』(2007)や『天地人』(2009)がそうだったように、
脇役人物を主役にしたところで、ドラマの軸は結局のところ、
「(秀吉や信長といった)主役級人物の物語」になってしまう可能性が非常に高いのです。
つまり、今回で言えば、主役は黒田官兵衛なんだけど、
ドラマそのものは官兵衛が仕える秀吉の物語になってしまうんじゃないか、ということです。
制作スタッフの「主役級人物は既にやり尽くした」という台所事情と、
「戦国時代は鉄板ネタ」という思い込みとが混じり合った結果なのでしょうが、
これでは何のために脇役を主人公にしたのか分かりません。
今回も、いかに「秀吉の物語」に流れず、「官兵衛の物語」にできるかどうか、
そのバランスや工夫が問われると思います。

ただ、この点について僕が期待できるなと思うのは、
脚本を担当する前川洋一が、とても素朴で骨太なストーリーを書いている点です。
第2回「忘れえぬ初恋」では、官兵衛が将来を約束したおたつが、
政略結婚のために他家へ嫁ぐことになってしまう、というストーリーでした。
官兵衛が気持ちを告げられずにいる間におたつの婚儀が決まってしまうというすれ違い。
そして、その婚儀の場を狙って敵が迫っているという運命性。
この、シンプルで力強いストーリーには、久々に「王道」を見た思いがしました。
信長や秀吉のシーンを最低限にとどめ、あくまで「主役は彼である」というように、
官兵衛への感情移入を切らさない作りにも、ポリシーを感じます。

ついつい忘れがちなんですけど、大河ドラマはあくまで「ドラマ」なので、
どれだけ濃い芝居を映そうが、いかに無名の人物を取り上げようが、
やっぱり話が面白くなくちゃ意味がないんですよね。

--------------------------------------------------------

ということで、まだ若干「及び腰」気味ではあるのですが、
今年も大河を見続けようかと思います。
特に有岡城の戦いなど、黒田官兵衛の人生において重要な意味を持つ事件が集中する、
前半〜中盤のドラマには期待してます。




sassybestcatをフォローしましょう
ランキング参加中!
↓↓よろしければクリックをお願いします

にほんブログ村 音楽ブログ CDレビューへ
にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ