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ジャンルの壁を軽々飛び越える
天然の「変態さ」に僕は嫉妬する


パンクニューウェーブフュージョンジャズ昭和歌謡……。
まるでバラバラなこれらの音楽を、
ギター・ベース・ドラム(+たまに鍵盤)というオーソドックスなフォーマットだけで鳴らしてしまう、
痛快かつ変態(←褒め言葉です)な4人組ガールズバンド、「赤い公園」をご存知でしょうか。

まだ全員が20代前半の、とても若いバンドです。
しかし、その音楽はとにかく個性的。
一度聴いたら忘れられないというか、知らない曲でも一発で「赤い公園だ!」と分かるというか、
とにかく強烈なフックをもっています。
前述の通り、古今東西のあらゆる音楽を内包しているのが特徴ですが、決して“ごった煮”なのではなく、
むしろそれだけ情報量が多いのにもかかわらず、彼女たちの音楽には透明感があります。
カオスであると同時に高い理性も感じる、とても奥の深い音楽的世界をもっています。

<今更>


耳の早いリスナーには以前から知られた存在でしたが、
ここ1年ほどはシングルがドラマや映画のタイアップになったり、
作詞作曲を手がける津野米咲(Gt)がSMAPに楽曲を提供したりと、急速に認知度を広げています。
こういうユニークなバンドが熱く支持されるという状況自体にワクワクするものを感じます。

そんな赤い公園の、メジャーデビュー後初のフルアルバムとなるのが、
2013年にリリースされた『公園デビュー』

既に前年に2枚のミニアルバムを出していましたが、
この『公園デビュー』では楽曲のバラエティが(元々幅広かったのに)さらに増しています。
昭和歌謡的な妖艶さのあるボーカルとクセの強いリズム感が印象的な<今更>※上掲。
床の間の日本人形を(まさにタイトルのごとく)うっかり覗き見てしまったようなホラー感漂う<のぞき穴>
鍵盤の音が宇宙へ向けた通信信号のように聞こえる幻想的な<交信>
どの曲もまるで異なった世界観をもち、しかも一つひとつが非常に洗練されています。
ですが、このアルバムに収録された曲のほとんどは、
バンド結成直後(つまり彼女たちがまだ10代の頃)に作られた楽曲だそうです。
なんかもう、ポテンシャルの高さに驚くほかありません。

今やロックフェスの常連に名を連ねるようになった赤い公園ですが、
前述のようにSMAPに楽曲を提供したり、
シングルB面で平井堅の<POPSTAR>や槇原敬之の<遠く遠く>をカバーしたりするなど、
いわゆる「J-POP」に対しても親和性の高さを示しています。
インタビューなどを読んでいると、そもそも彼女たちは自分たちの音楽は「J-POP」であり、
その(彼女たちが言う)「J-POP」にロックもポップスもすべてが含まれている、と認識しているようです。

僕などは無意識に「ロック」「J-POP」と境界線を引いて区別しがちですが、
そんなジャンルの壁などハナから意識せずにどれも同じ「音楽」として向き合う彼女たちを見ていると、
自分のオールドタイプっぷりを痛感して凹みます。
おそらく彼女たちにとって重要なのはジャンルの違いなどではなく
ごくシンプルに「自分が好きかどうか」という一点だけなのでしょう。
赤い公園のボーダレス・ジャンルレスな音楽性は、
彼女たちの「感性に対する謙虚さ」が生んだものなんだろうなあと思います。

2作目となるフルアルバム『猛烈リトミック』は、
いよいよ9月24日にリリースされます。
もちろん予約済み!

<交信>





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