週刊「歴史とロック」

歴史と音楽、たまに本やランニングのことなど。

【ロック】海外のロック

The Stone Roses 日本武道館公演

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「This Is The One She Waited For」だなんて
なんかもう出来すぎたドラマのようです


ストーン・ローゼズの武道館公演を見てきました。
来日自体は2013年のソニックマニア以来4年ぶりですが、単独としてはなんと22年ぶり
ロック史に残る気まぐれ&アクシデント続きのバンドなので、
このチャンスを逃したら、もう二度と見られないかもしれません。
だいたい、再結成後初の単独来日だって、
元々は去年予定されていたんですから(レニの骨折によりキャンセル)。

なので、「行かない」という選択肢などハナからなく、
真っ先にチケットを押さえたのですが、
当日を迎えても、武道館の座席についても、
4人が出てきて演奏を始めるまでは安心できないという、
非常に緊張感のあるイベントでした。

んで、肝心のステージの内容ですが、これが期待以上の素晴らしさでした。
いやあ、本当に見に行ってよかった。

どう素晴らしかったかというと、結局「あのローゼズを生で見た」という一言に尽きちゃうんですが、
でもそれは、<I Wanna Be Adored>のあのベースリフをついに大合唱できたとか、
人生でトップ10に入るほど繰り返し聴いた1stアルバムの全収録曲を生で、
しかもフルメンバーによる演奏で聴けたとか、
単に夢のような時間を過ごした感激だけを指してるわけじゃありません。
そうした、頭の中でイメージしてきたことの確認の意味だけでなく、
反対に、生で見たことでそれまでの印象がガラッ変わったという、
まさにライブに行くことでしか得られないものが、少なからずあったからです。

具体的にいうと、初めて見た生のローゼズは、
想像していたよりもはるかにフィジカルなバンドでした。

キレッキレなギターで麻薬的な陶酔感を生み出すジョンと、
ポップなのに挑発的で不穏なベースラインを鳴らすマニ。
(いかにも人の好さそうなおじさんというマニのルックスとのギャップもいい)

そして、僕の目をくぎ付けにしたのは、レニのドラムでした。
15曲前後しか演奏してないのに、レニが叩いたフレーズは軽く200種類はあったんじゃないでしょうか。
「本当に20年近くドラムを叩いてなかったのかよ?」
と突っ込みたくなるくらいに変幻自在。
2階席という利点もあり、途中から僕はずっとレニを見てました。

ジョン、マニ、そしてレニの3人が生み出す、まるで音の洪水を浴びているかのようなグルーヴは、
それまで抱いていた「歌(シング・アロング)のバンド」というイメージを覆すほど強烈でした。
ストーン・ローゼズの核は、あのグルーヴ感なんだなあというのが、生で見た一番の実感。
だから、<Adored>も<Waterfall>ももちろんよかったけど、
それよりも<Fools Gold>や2ndアルバムからの3曲のほうが、ガツン!ときました。
(あ〜、<One Love>やってほしかったなあ。あれだけが心残りだなあ)

じゃあ、一方で「歌(シング・アロング)」を担当するイアンはどうだったかというと、
Twitterでいろんな人が呟いていた通り、音外しまくってました
イアンが音を外すのは有名なので知ってたんですけど、
あんなにド派手に外すとは思ってなかった!
だって<She Bangs The Drums>というキメ曲で、フルコーラス最後まで外してましたからね。
ラストの<I am the Resurrection>もほとんど合ってなかった。
あと、何の曲だったか忘れたけど、歌の入りが遅れてレニが苦笑いしてたときもありました。
あれだけのビッグネームのバンドで「ボーカルが音痴」って逆にすごい。

でもそうすると、前述したようにローゼズの核は、
<I am the Resurrection>のアウトロのような非イアン部分にあるんだから、
「イアン要らないじゃん」って話になっちゃいそうですが、
それでも結局バンドの顔は彼以外にいないと感じるのが不思議です。

どんなに音を外そうが、やっぱりステージ上で一番目を引くのはイアンだし、
あの独特なパフォーマンスをはじめ、
彼にはなぜか人の目を奪ってしまうカリスマ性があります。
音楽的にも、3人のすさまじいグルーヴ感に釣り合うのは、
イアンのあの低体温な声しか考えられません。
だって、ロバート・プラントみたいな絶叫系の熱いボーカリストがあのノリに乗っかってしまったら、
楽曲のもつスペシャルな感じが生まれないばかりか、鬱陶しくて仕方ないもの。

「ジョン・マニ・レニによるローゼズ」という発見だけでなく、
イアンのキャラクターの再確認も、やはり生で見たからこそできたことでした。

ちなみに、この日僕がもっともグッと来た曲は<Sally Cinnamon>
初期のリボルバーレコード時代のシングルで、
ローゼズのキャリアを見ればもっと優れた楽曲は他にいくらでもあるんですが、
<Sally Cinnamon>にはブレイク前夜の緊張感や若さゆえのもろさみたいな、
この曲にしかない何かがあります。
全員50代のおじさんになった4人が演奏した<Sally Cinnamon>は、
不思議なほど当時のきらめきを失っていませんでした






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Jens Lekman 『Life Will See You Now』

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「30歳」からはじまる
ポップネス


最近、娘(1歳)が星野源の音楽に興味を示しています。
Perfumeとかベビメタには見向きもしないのに、
星野源のMVは手をたたきながら楽しそうに見てます。
なのでパパは『Yellow Dancer』を買ってしまいました。

宇多田ヒカル『Fantome』に続いて、
自分一人だったらおそらく買わなかったであろうアルバムです。
でも、聴いてみたらめちゃめちゃいいですね。
評判が良いのは知ってましたが、超納得。


んで、娘はこういうファンキーなノリのシティポップが好きなのかなー、
でもそういうアルバムなんて持ってないなー、
なんて思ってたところ、たまたま出会ったのが、
スウェーデン出身のシンガーソングライター、イェンス・レークマンでした。

今年の2月にアルバム『Life Will See You Now』をリリースしたばかりで、
そのレビュー記事をネットで見かけて知りました。
このアルバムが4枚目になるそうですが、僕が聴くのは今回が初めて。

まるで流れる水のようにサラサラと進む美しいメロディと、
それを取り囲むように配置されたいろんな楽器の音。
めちゃくちゃ垢抜けてるな〜!という第一印象でした。
本人はギタリストでもあるそうですが、
このアルバムではピアノの音がもっとも効いています。

全体にどこかソウルのフィーリングが漂っているので、
いわゆる「スウェディッシュポップ」のイメージとは違うのですが、
華やかでありながらも決して押しつけがましくないところは、
やっぱり他の北欧勢と似ているなあと僕は感じます。
ソウルのノリとポップネス、そしてイェンスのバリトンボイスは、
どこか星野源に通じるものを感じさせます。



でも、ほかのアルバムを聴いてみたところ、
今のスタイルが出来上がったのは2012年の3枚目『I Know What Love Isn’t』で、
1、2枚目のアルバムは今とは雰囲気が違います。
2枚目『Night Falls Over Kortedala』(2007年)は評価が高いそうですが、
僕は今のほうが好きだなあ。

Wikipedia見てみたら、彼は僕と同い年でした。
それどころか誕生日もわずか4日違いという近さ。
おそらく世界で最も「同世代」と呼ぶに相応しいアーティストなんじゃないでしょうか。
「自分と同じだけの時間を生きてきた人」の鳴らす音や綴る歌詞だと思うと、
なんだか聴き方が変わってくる気がします。

1枚目と2枚目は今と比べるとより実験的で、その分内省的です。
雑な言い方をすると、すごく「暗い」。
キャリアが長くなるにつれて、
ポップからアバンギャルドな方向へ舵を切るアーティストはたくさんいますが、
イェンスの場合は逆だったわけです。
そして彼の場合、その境界線は20代以前と30代以降に引けます。

前者を、いかに自分自身を探究するか、
いかに「個性」を出すかに執心していた時期、
後者を、自分探しなんかよりも社会とコミットしていこうとする時期とするならば、
僕もおそらく20代と30代との間に大きな境界線を引けます。
現在のイェンスの音楽が、ハッピーで華やかなものであることは、
同い年として(全ては僕の一方的な想像だけど)とても納得できるし、
なんだか誇らしい気持ちになります。








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Skaters 『Manhattan』

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陰ってるし、湿ってる

2012年に米NYで結成された4ピース、Skaters
いかにもパンク/ガレージをイメージさせる名前の通り、
このバンドの音楽のベースにあるのは、ノイズの強いギターと疾走感です。
14年に1stアルバム『Manhattan』をリリースしたときは、
同じNYのバンドということで「ストロークス直系」なんて紹介もされたようです。

でも、ひと筋縄でいかないのがこのバンドの面白いところ。

確かにアルバム1曲目<One Of Us>などは
いかにもNYパンク的なバラけた疾走感がありますが、
続く<Miss Teen Masachusets>はグランジ的な重たいヴァースと哀切なコーラスとが
交互に繰り返すドラマチックな1曲。

<Deadbolt>は打って変わって、不穏な浮遊感溢れるギターが、
パンクというよりもさらに一歩進んでニューウェーブに足を踏み入れた感じだし、
<Bnad Breaker>にいたっては、なんとレゲエです。

要するに「パンク」「ガレージ」という言葉では括りきれないほど、
このSkatersという4人組は雑食性の強いバンドなのです。


実は、NYで結成されたといってもメンバーの出身地はバラバラです。
ボーカルのマイケル・イアン・カミングスはボストンだし、ドラムのノア・ルビンはLA。
ギターのヨシュアはロンドンなので国も違います。
ボストンとLAとロンドンの音楽的土壌って、全く重ならないんじゃないでしょうか。
バンドの音楽的雑食性は、メンバーの異なるバックグラウンドによるものかもしれません。

「マンハッタン」というと、よく人種のるつぼなどと言われますが、
Skatersの音楽的な多様性やメンバーのバラバラな出自を、
彼らの活動拠点であるこの街の名前に引っかけてるのかも、と思いました。


と、いろいろ書いてますが、僕がskatersに惹かれる本当の理由は、
実はこんなところじゃないんです。
完全に僕の個人的感覚なんですけど、彼らの楽曲って、どこか「哀しい」のです。

<Miss Teen Masachusets>のイントロの、揺れ動く心の葛藤のようなギターとか、
<I Wanna Dance (But I Don't Know How)>の足元にすがりついてくるような歌声とか、
何かと引っかかりスンナリ流れていってくれません。
首筋にまとわりつく真夏の湿気のように、モワッとしたものが耳に残るのです。

<Band Breaker>なんて、「モテモテあの娘がバンドを壊しちまった」という他愛のない内容だし、
MVも、いかにも「キッズ!」という感じの享楽的なものです。
なのに、聴いていると、つながりなんてものはいつか必ず壊れるんだ、
そして壊された側は常に無力なんだという、
なんかもう根本的圧倒的敗北的虚無感が静かに湧きあがってくる気がするのです。

彼らの音楽はどこか陰ってるし、湿ってる。
僕にはそう映ります。
その原因を、メロディとかマイケルの声とか歌詞とか、細部に求めてもしっくりきません。
「バンドそのもののメンタリティ」としか言えないんじゃないかなと思います。
そういう意味で言うと、僕は彼らの音楽が好きというよりも、
「ウマが合う」と表現した方がいいのかもしれません。

Skatersは3/24、3年ぶりとなる2枚目のアルバムをリリースします。
『Rock and Roll Bye Bye』という、やたらと挑発的なタイトルの作品です。








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The School 『Wasting Away And Wondering』

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ありがとう50年代、60年代の
アメリカンポップスたち


英国ウェールズの首都カーディフ出身のバンド、The School
今年に入ってから激ハマリしているバンドです。
現時点での最新作が、2015年にリリースした3枚目『Wasting Away And Wondering』

まずなんといってもジャケットがいいですね。
セピアがかった写真のトーンもいいし、
古いマーケットのようなレコードショップというロケーションも素敵。
このレコード屋行ってみたいなあ。

写真の中でレコードを選んでいるのが、ボーカル/キーボードのリズ
The Schoolは彼女が中心になって2007年に結成されました。
彼女の他にドラム、ギター、ベース、さらにヴァイオリン2人にトランペット1人の
計7人という大所帯バンドです。(2ndの頃は8人いました)

カーディフ出身の大所帯バンドというとLos Campesinos!がパッと頭に浮かびますが、
北欧ポップとパンクを混ぜたような先鋭的なロスキャンとは対照的に、
The Schoolの音楽は50〜60年代のアメリカンポップスの匂いを感じさせる、
ノスタルジックでありながらもエターナルな響きをもっています。
セピア色のレコードショップ」というジャケット写真には、
彼女たちの音楽性が端的に表れているといえるでしょう。



もう…本当に最高です。たまんないです。
The SupremesThe Shangri-las、The Ronettes、The shirelles、そしてブライアン・ウィルソン
リズがフェイバリットとして挙げたアーティスト、全部僕もツボなんですけど。
そりゃあ合うはずだよなあ。

そして、中でも僕が「ああ!」と納得してしまったのは、
リズが現代のバンドの中で好きなアーティストとして、
先週紹介したThe Primitivesを挙げていたこと。
しかも調べてみたら、レーベル(スペインのElephant Records)まで一緒でした。
うおお、つながるなあ。

今年はThe Lemonsを聴いたのを機に、
自分の好みのルーツというものを意識することが多くなりました。
そして、そのルーツというのが50〜60年代のアメリカンポップスにあるんじゃないかと気づく
(好きであることは自覚してたけど、ルーツとしてより強くそれを意識する)
きっかけを与えてくれたのが、The Schoolだったのです。

まあ、生まれていない時代を「ルーツ」と呼ぶのはヘンかもしれませんが、
でも生まれてない時代の音楽に強烈なノスタルジーを抱くのも事実。
そして、リズをはじめ、僕よりも若く、生まれ育った国も違う人たちが、
50’s、60’sに対して(きっと)同じように憧れを持っていることが、
今さらながら不思議な気がします。








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The Primitives 『Spin-O-Rama』

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「王道」という名の希少種

英国コヴェントリー出身のバンド、The Primitives
3年ほど前に初めて知って、あまりに好みにドンピシャだったので聴きまくっているのですが、
バンドの結成は1985年という、実は超がつくほどのベテランバンドです。

85年の結成後、何度かのメンバーチェンジを経て、
88年に発表したアルバム『Lovely』とシングル『Clash』が全英チャートの6位を記録。
当時、The SmithsのモリッシーがThe PrimitivesのTシャツを着ていたというエピソードもあるほど、
高い人気を集めたそうです。



しかし、その後2枚のアルバムを発表した後、92年に一度活動を休止します。
そして、17年もの休止期間を経て2009年に突如復活。
(短期間活動して長期間休止して突然復活するという経緯はThe Vaselinesと似てますね)

活動再開後、音源としては12年にカバーアルバムを1枚出したきりだったのですが、
14年になってついにオリジナルアルバム(23年ぶり!)『Spin-O-Rama』をリリースしました。
この新作、最初は日本での発売が未定で表題曲だけiTunesで配信されていたのですが、
その後日本盤が正式にリリースされました。
僕が初めてこのバンドを聴いたのが13年だったので、とてもいいタイミングで出会ったことになります。



バンドの中心は紅一点のボーカル、トレイシー・トレイシー(彼女はオーストラリア人)と、
ギターとコーラス(たまにメインボーカル)のポール・コート
トレイシーの美貌から、デビュー当時はアイドルバンドだと見られたこともあったそうです。

ただ、聴いてもらえばわかるように、
彼女たちの魅力はトレイシーの美貌などではなく(いや確かにめちゃくちゃキレイだけども)、
間違いなくその素晴らしいサウンドにあります。
ラモーンズを彷彿とさせるポップなメロディと疾走感のあるシンプルなアレンジ。
特にポールが手掛けるメロディは、頭の中でリピートしてしまう強いフックと中毒性があります。

そして、ほとんどの曲が3分以内に収まってしまうパンク的なスピード感がある一方で、
ギターの揺らぎ方やトレイシーの声のエコーの利かせ方には、
彼らの少し前にデビューしたThe Jesus & Mary Chainをはじめとする、
英国シューゲイザーバンドからの影響も感じられます。
また、ポールのアルペジオ主体のギターは、どこかジョニー・マーっぽくもある。
(そういえばジョニーは最近のライブで<Clash>をカバーしてました)
そういう意味では、すごく「80年代イギリス」を感じさせるバンドかもしれません。

で、肝心の新作『Spin-O-Rama』ですが、これが驚くほど80年代の頃と変わらない。
トレイシーの声も全く変わってないし、まるで休止していた17年間、
ずっと冷凍真空パックされていたかのようです。
多分、初期の頃の曲とシャッフルしてかけても、
どっちが古くてどっちが新しいか分からないんじゃないかな。

僕自身の感覚では、The Primitivesの音楽はものすごくストレート
それも、王道のど真ん中のサウンドという気がしています。
そして、だからこそ60年代、70年代のバンドよりも、彼女たちの方がレトロだと感じます。
2010年代の後半に入った今、このバンドのような「王道」は、逆に新鮮に映ります。








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Morrissey Japan Tour 2016

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気難しいのではなく
「照れくさい」だけなのでは


9月の終わり、モリッシーの来日公演を見てきました。
来日は4年半ぶりだそうです。
その前は10年空いたというから、(彼にしては)短いスパンでの再来日ということになります。

会場の8割が、
・おじさん
・一人で見に来てる
・友達いなさそう
・なのにスミスとモリッシーについて語り始めたらすんごい勢いで喋りそう
・物販で支払うお金は万単位
・つまりめんどくさそう

という、相当ハードコアと見受けられるファンの中で、
生モリッシー初めての僕は開演前までものすごく憂鬱でした。

わりと本気で「帰りてえ…」と思ってたんですけど、
でも、帰らなくて正解でした。
生モリッシー、本当に素晴らしかった。
想像してたよりも100倍良かったです。

スミス時代の曲は、この日(東京2日目)は<How Soon Is Now>の1曲だけ。
ソロ以降はあまり熱心にフォローしてない僕には半分くらい知らない曲だったんだけど、
それでも素晴らしかったと思えたのは、
この日のライブが「体験」として良かったから。
つまり「生で見ないとわからないこと」という収穫がたくさんあったからです。

まず、モリッシーめちゃくちゃ歌上手かったです。
なんですか、あの声の「伸び」。
声量がありすぎて途中マイクの音が割れたりしてましたよ。
ロックなのに歌声に「崩れ」や「抜け」がないという点で、
やっぱりこの人は特異な存在だなあと思いました。

着てたシャツを脱いで客席に投げたり(その10秒後には替えのシャツ着てた)、
最前列の観客に握手したりプレゼント受け取ったり、
観客と積極的にコミュニケーションをとるのも意外でした。

モリッシーってすごく気難しい孤高の人ってイメージありません?
MCでロイヤルファミリーを揶揄する発言なんかも出たんだけど、
それも批判っていうよりも「ジョーク」というようなニュアンスで、
客席には笑いが起きてました。
イメージと違って、この人はとてもユーモラスな人なんだなあというのも発見。

「気難しそうに見えるけど実はそうじゃない」という点でいえば、
主にスミス時代に顕著だった「他人の顔写真を象徴的に使う」という手法についても、
これまでとはだいぶ違った印象を受けました。

今回のライブでは、ステージ後方のスクリーンに、
モノクロのポートレイト風写真が曲ごとに映写されたのですが、
今まで僕は、スミスのアルバムジャケットから続くこの趣向を、
容易には意図が汲み取れない写真を曲と結びつけることで、
作品の核心をはぐらかし、わざと人を突き放そうとする、
「わかる奴だけわかればいい」というようなモリッシーの一種のスノッブさだと思ってました。

ところが、生モリッシーから伝わってくる彼のキャラクターから考えると、
これは一種の「照れ隠し」じゃないかという気がしてきたのです。
つまり、自分自身を出すのが照れくさいから、
あるいは作品のテーマを直接説明するような写真なりなんなりを提示するのは恥ずかしいから、
(アーティストによっては作品をモロに解説するような映像・写真を使ったりします)
代わりにペルソナに語って(背負って)もらおうとしているんじゃないかと。

もちろん、全て単なる僕の思い込みなのかもしれません。
でも、解釈が合っているかどうかという答え合わせよりも、
「生で見たことで初めて感じた」ということが僕には重要で、
やっぱりライブは行けるときに行っとかないといかんのだなあと改めて思いました。
直後の横浜公演が急きょ中止になったことを考えると特に。

ちなみにアンコールはラモーンズの<Judy Is A Punk>でした。
歌が上手すぎてちょっと笑っちゃったのですが、
「これが俺の原点だ!」という決意表明のようでかっこよかったです。


2曲目でいきなりこのキラーチューンでした







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The History Of Apple Pie 『Out Of View』

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「天気」が好みを
変えることもある


現役バンドのうち、「ヘンなバンド名」の日本代表が最終少女ひかさだとしたら
イギリス代表は彼らでしょう。
ロンドン発の5人組、The History Of Apple Pie

「アップルパイの歴史」って、一体何なんでしょう。
そもそも語れるほどの歴史があるんでしょうか(ありそうではある)。
「パイ生地の厚みの変遷」とか「カスタードを入れ始めたのはいつからか」とか。
それとも、イギリスの昔のことわざにこういうフレーズでもあるんでしょうか。
「一切れのアップルパイにも歴史はある=一寸の虫にも五分の魂」的な。

ただ、シュールなバンド名とは裏腹に、
サウンドのほうはとても爽快且つキュートです。
インディーポップ&シューゲイザーという王道の組み合わせ。
その上に、ステファニー・ミンの、ささやくようなセンチメンタルボイスが乗っかります。

訥々としてちょっと舌足らずにも思えるステファニーのボーカルは、
彼女がアジア系イギリス人だからなのか、
NoodlesのYokoフルカワミキら日本の女性ボーカリストにも近い気がして、
日本人リスナーにはシンパシーを感じられるかもしれません。



The History Of Apple Pieはボーカルのステファニーと
ギターのジェロームが中心になって2010年に結成されました。
11年にデビューシングル<You're So Cool>をリリース。
その後アルバム制作に入って12年にはいったん完成したものの、
メンバーが出来を気に入らず、再度イチから作り直して翌13年にリリースしました。
そのアルバムが『Out Of View』
UKレコードストアチャートで2位にまで上ったそうです。

苦心作であったことなど少しもうかがえないほど、
気持ちのいいスカッとしたアルバムです。
彼女たちは間髪いれずに14年に『Feel Something』という2ndアルバムも出しているのですが、
僕は1stの方がメロディもサウンドも思い切りがいいと思う


…とほめまくっていますが、先週書いたレッチリやBECKと同じように、
実はこのThe History Of Apple Pieも僕にとっては、
「今は大好きだけど初めて聴いたときはイマイチだったバンド」でした。
まあ、確かに取り立てて特徴があるバンドではないんですよね。
なので、最初に聴いたときは「なんか物足りないバンドだな」と感じたのです。

印象が変わったきっかけは、実は「天気」でした。
その日は5月のめちゃくちゃ気持ちよく晴れた日で、
朝の通勤列車で外を見ながらたまたまこのアルバムをかけてみたら、
日の光で眩しい外の風景と音楽とが映画のようにマッチしたのです。
多分、聴いたのが雨の日だったら、印象はひっくり返らなかったと思う。

もちろん、その日の心境とか体調とかも影響するし、
一概に天気や季節だけで決まるわけじゃないんですけど、
こうした偶然のきっかけで音楽への印象が変わることってあるんだなあと、
(一応知ってはいたけど)30半ばにして実感してしまいました。








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Red Hot Chili Peppers 『The Getaway』

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BECKもノラもレッチリも
みんな「ひっくり返った」


初めは「あ、好きじゃないなコレ」と思った音楽でも、
久しぶりに聴いてみたら「あれ?そんなに悪くないかも」「てゆうか好きかも」
時間の経過が印象や評価をひっくり返してしまうことがあります。

僕の場合、たとえばBECKが挙げられます。
90年代に10代を過ごした僕にとってBECKってド直撃の世代なのですが、
潔癖症だった当時の僕にはどうも気持ち悪くて受け入れられませんでした。
それが変わったきっかけは、2008年の『Modern Guilt』
あのアルバムのクールでモノクロな音像は、
一気に僕を「BECK大好き!」にしてしまうほど、インパクトのあるものでした。

同じくノラ・ジョーンズもそう。
最初のアルバム『Come away with me』でてっきりジャズボーカリストだと思ったので、
「あ〜歌上手い人だなあ」くらいにしか気に留めていなかったのですが、
12年の『Little Broken Hearts』という、ものすごく洗練されて、しかもロック寄りなアルバムを聴いて、
一気に彼女との距離が縮まりました。

…ここまで読んで、音楽に詳しい人なら「わざとらしい前置きだな!」と思ったでしょう。
BECKの『Modern Guilt』とノラの『Little Broken Hearts』、この2枚のアルバムには共通点があります。
それは、共にプロデューサーを務めているのが、デンジャー・マウスであるということ。
最初の印象をひっくり返されたアルバムが、同じプロデューサーの手によるものだったわけです。
そして、そのデンジャー・マウスが手がけた数あるプロデュース作品に、
新たに加わったのが、Red Hot Chili Peppers『The Getaway』です。

ここでさらにもう一つ前置きを付け加えるなら、
Red Hot Chili Peppersもまた、僕にとっては「印象がひっくり返った」バンドでした。
BECKと同じくレッチリも直撃世代(『Californication』が18歳)なのですが、
彼らのあまりにマッチョなキャラクターとあまりにパーリーピーポーな音楽性は、
元イジメられっ子&帰宅部である僕の目には、
「イジメられそう」「関わりあってはいけない人たち」としか映らなかったのです。
以来、11年の前作『I'm With You』で初めてちゃんとアルバムを通して聴いてみるまで、
(つまりごくごく最近まで)長い間レッチリは僕にとって「嫌いなバンド」の代表格でした。

んで、今回の『The Getaway』です。
レッチリをしっかりフォローするようになってから初の新作、
しかもプロデューサーはリック・ルービンからデンジャー・マウスへバトンタッチということで、
僕の中ではとても期待値の高いアルバムでした。
実際、先行シングルの<Dark Necessities>は、このバンドの新しい展開を予感させました。

正直、最初にアルバムを聴いたときは、いまいちパッとしませんでした。
地味だし、華がないし、ピントもボケているような気がしました。
なんだか退屈なアルバムを作っちゃったなあというのが第一印象。
デンジャー・マウスって、音数を絞った中でメリハリをつけるタイプのプロデューサーだと思うのですが、
この作品では彼の個性とバンドの個性とが打ち消しあっているように思えました。

ところが、しばらく時間を空けてからもう一度聴いてみたら、
不思議なことにだいぶ印象が違いました
<We Turn Red>はものすごく新鮮に聴こえたし、
シングル候補曲だった<Go Robot>も聴きごたえがありました。
<This Ticonderoga>なんて曲も、地味ながらも意外とツボにはまる。

確かにこのバンドがこれまで作ってきた大名盤と比べれば見劣りします。
それに、どの楽曲も意外性のない「安パイ」ばかりです。
でも、気づいたら首を振り、膝を叩きながらリズムをとってしまうような、
このバンド独特のノリとドライブ感はやっぱりある。
手の内をわかっていてもノせられてしまうのは、さすがという他ありません。
「退屈」という最初の印象はどこかへいってしまいました。
僕はまたしてもデンジャー・マウスの作品に印象をひっくり返されたわけです。

にしても、ここまで熱心にレッチリを聴くようになるなんて、
ほんの数年前までは予想できませんでした。
印象をひっくり返されるのは、作品自体の力ももちろんですが、
自分の感性に、ひっくり返されるだけの「度量」があることが前提になります。
そう考えると、「自分はどこまでひっくり返されてもOKだろうか?」という、
変に倒錯的な気持ちになってきます。
レッチリにひっくり返された今、僕が次に狙われたいと思っているのが、レディオヘッドです。

※ジョシュって松田龍平に似てるよね







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「かっこいいガールズバンド」まとめ 〜その2

2015年のインディーロック界でもっとも多く話題にのぼった若手といえば、
スペインのガールズバンド、HiNDSということになるでしょう。
彼女たちの勢いを「世界制覇!」なんて表現したメディアもあったし、
実際、日本を含む長い世界ツアーも成功させたようです。

確かにHiNDSはポップだし、あのゆるいキャラクターもなかなか魅力的です。
僕は彼女たちがDeersと名乗っていた時代から聴いてましたが、
バンド名を変えたあたりからグッとサウンドが洗練されてきた気がします。

でも、ここまでみんなが彼女たちを持ち上げるのは正直、違和感があります。
他にも素晴らしい若手バンドがたくさんいる中で、HiNDSだけがチヤホヤされるのは不公平というか、
なんかものすごく納得いかない

そこで今回は、HiNDSと同じガールズバンド(ボーカル)という括りで、
HiNDSをチヤホヤするならその前に彼女たちを評価しろよ!」という3組のバンドを紹介します。

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■ Girlpool

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筆頭に挙げたいのが、
LA出身のクレオとハーモニーによるガールズデュオ、Girlpool。

揃っているのかいないのかよくわからない、素っ頓狂な2人のハモリ。
アコースティック編成にもかかわらず、
聴いていると思わず汗がにじんでくるような、パンク的な熱さ。
まだ20歳になるかならないかの若い2人組ですが、サウンドは強烈に個性的です。

特に面白いなあと思うのは、ギターとベースだけという打楽器レスの編成なのに、
不思議なほど「バンドの音」になっていることです。
超絶テクニックを駆使しているわけでも、力任せにかき鳴らしてるわけでもなく、
むしろ薄いアルミ缶のようなペコペコした音なのに。

こんなこと誰もやれると思わなかったし、
誰も試そうとしなかった類の音だと思います。
たぶん、彼女たちは「ドラムいないけど、まいっか」みたいなノリで、
何の狙いもなく普通にバンドをやる気分でギターとベースを鳴らしたのでしょう。
憎らしいくらい作為のない、天然系のサウンドです。

僕はリスペクトを込めて彼女たちを「壊れたサイモン&ガーファンクル」と呼びたい。




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■ The Aquadolls

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こちらもLAのバンド。

いかにも西海岸らしいカラッとしたメロディラインは、
「Aquadolls」という響きがもつフレッシュなイメージそのもの。
そんなバンドのスピリットを体現しているのが、
紅一点のボーカル、メリッサ・ブルックスです。

ブロンドヘアーと短いスカート。口元にはキャンディ。
バンドのFacebookページは、まるで10代少女の放課後を凝縮したような、
まぶしすぎるメリッサの写真で溢れかえっています。
(実際、バンド結成時彼女はティーネイジャーでした)

しかし一方で、ギターの音はガリッと粒が粗く、スピード感もある。
<Mine>という曲に「What daddy doesn't know」といういかにもなフレーズが出てくるのですが、
これがティーンズポップ的な媚びた感じではなく、
不思議と自立や独立といったイメージにつながっていくのは、
基本的に彼女たちがガレージロックやパンクに根ざしているからだと思う。
ものすごくガーリーな雰囲気ですが、
30代半ばの男(つまり僕)でも照れることなく「大好き!」と呼べるバンドです。




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■ The Big Moon

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音のヘタり具合もファッションも「4人組」という点も、大きくはHiNDSと同じ路線。
しかし、このロンドン出身のThe Big MoonはHiNDSよりももっとだらしないし、
もっと世の中に対して強がっています。
HiNDSのような天然のユルさがなく、どこか力が入っちゃってるというか、
一言で言えば「器が小さい」感じがする。
でも、僕はそこが好きだし、感情移入しちゃいます。

彼女たちはまだキャリアが浅いこともあり、
これまで音源としてはシングルやEP、でなければSoundCloudといった
単発のリリースばかりでした。

ですが今年の5月に地元ロンドンのFiction Recordsというレーベルと契約したそうです。
これでいよいよアルバムを作ってくれるんじゃないかと期待しています。




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第1回の記事で紹介した3組と並べてみると、
やはり自分の好みというものを改めてハッキリと感じる・・・。





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Public Image Ltd. 『What The World Needs Now』

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コメディアン姿もCM出演も
「全部PiLのため」だった


自分のもってるロックのアルバムを時系列に並べて順番に聴いてみたとして、
「歴史の転換点」として最もハッキリと認識できるのは、
おそらくパンクの登場だと思います。

音楽評論家の渋谷陽一は、パンクがロック史に果たした役割を「リズムの復権」と語っていますが、
もしあそこでパンクというムーブメントが発生しなければ、
90年代のニルヴァーナもオアシスも、00年代のストロークスリバティーンズも登場せず、
ロックという音楽は今とは全く違うものになっていた、
もしくはロックそのものが絶滅していた可能性すらあるんじゃないかという気がします。

そのパンクムーブメントの最大のアイコンだったのが、いわずもがなSex Pistolsであり、
バンドの顔だったジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)です。
しかし、一人のアーティストとして見たときに、
彼を真に評価すべきなのは、パンクムーブメントの立役者だったことではなく、
パンクが音楽界を席巻している中で、自らはいち早くそれを捨てて、
Public Image Ltd.(PiL)を結成した点にあると思います。



メロディも歌詞もリズムも、全てがノイズと絶叫の中に溶けてしまったような、
混沌とした初期PiLの音楽は、今聴いても十分衝撃的です。
パンクブームの真っただ中にありながら、
自らが作りだしたそのブームに対して冷や水を浴びせるようなPiLを結成したジョン・ライドン。
彼の姿勢を思うと、パンクってファッションやスタイルじゃないんだなあとつくづく思います。
ホント、かっこいいですよねえ。

PiLは70年代終わりから80年代を通じてコンスタントに活動を続けますが、
90年代に入ると活動を休止。
その後、20年近くの沈黙を経て2009年に活動を再開し、アルバムも発表するようになりました。
現時点での最新作が、15年にリリースされた『What The World Needs Now』です。

初期の頃のカオティックさは鳴りをひそめましたが、
ジョンの異物感たっぷりのボーカルは相変わらず。
「俺が欲しいのはひたすらトラブルさ」<Double Trouble>や
「さあ着ているものを脱げ 星条旗の下で丸裸」<Bettie Page>なんていうフレーズは、
いかにもジョン・ライドンっていう感じです。
本当にこの人は聴く者を煽り、逆なでし、煙に巻くのが得意ですね。
以前、老いたロッカーの話を書きましたが、
この人の場合は「老いない」という新しい(そして特殊な)パターンかもしれません。

また、ジョンのキャラクターのインパクトに霞みがちですが、
バンドの現在のギタリスト、ルー・エドモンズのギターの音がすごくいいです。
音の手触りは重くて硬いんだけど、不思議に抜けのある彼のギターが、
アルバムの大きなカラーになっていると思います。
初代ギタリストのキース・レヴィンもそうだったように、
ジョンは記名性の高いギタリストと組むのが好きみたいですね。
そういえば、クラッシュの初期メンバーであるキースといい、元ダムドのルーといい、
PiLってある意味「パンク・レジェンドのスーパーバンド」なんだなあ。


ジョンはPiLの活動休止中、TVのバラエティ番組やCMに出演したりして、
コメディアン的なキャラクターとして再認知されるようになりました。

※僕が好きなのはコレ


そういう、一連の音楽外の活動について、つい先日見たインタビューでジョンは、
全部PiLの活動を再開するための資金作りだった」と語っていました。
今回PiLの最新作を聴いてみることにしたのは、
彼がそこまでPiLという存在に執着していたことが意外だったから。
「だから今はすごい楽しい。メンバーもみんないい奴だし」と語るジョンの姿は、
なんかちょっと微笑ましかったです。

彼がバラエティ番組に出まくったり、
CMキャラクターなんていうコマーシャリズムの象徴的仕事を受けたりしてたのを、
保守的なファンは眉をひそめて眺めていたんじゃないでしょうか。
でも、彼の一連の発言や、何より前述のピストルズ→PiLというドラスティックな姿勢を思うと、
「これはパンクだ」「あれはパンクじゃない」なんて風にルール分けするなんて、
とってもくだらないなあと、そういうことじゃないんだよなあと痛感します。








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Them 『The Complete Them 1964-1967』

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スピーカーから飛び出てきて
耳をかじり取られそう


ヴァン・モリソンの1968年のアルバム『Astral Weeks』を初めて聴いたのは、
もう10年近く前のことですが、そのとき感じた「何だコレ?!」という衝撃は、よく覚えています。
フォークのようなブルースのようなカントリーのような。
そのうえジャズっぽくもあるし、さらにケルト音楽っぽくも聴こえる…。



正直そのときは世間が「大名盤!」というほどの真価は分からなかったのですが、
とりあえず「なんかすげえ個性強い」ということは十分すぎるほど分かりました。
僕の中ではジョニ・ミッチェルの『逃避行』の音が近いなあって印象なんですが、
リリースは『Astral Weeks』の方が10年近くも早いんですよね。
その後、同じく代表作の『Tupelo Honey』(71年)も聴いて、
僕の中でのヴァン・モリソン像は、独特すぎる人という印象をいよいよ深めたのでした。

そんなヴァン・モリソンが在籍していた時代のThemの、
公式・未発表問わず、全ての音源を収録(しかもリマスター)したボックスセット、
その名も『The Complete Them 1964-1967』が昨年末にリリースされました。

Themの音源ってずいぶん前から探してるけど、どこにもないんですよね。
ブートレグっぽいのなら何枚か見たことあるけど、スタジオアルバムは皆無。
アナログ盤でも見かけたことない気がするなあ。
なので、今回のボックスは大チャンスだったので即、予約しました。

 ちなみに、某大手レコードチェーンでネット予約したのですが、
 発売日を過ぎても届かず、2〜3週間した後になんと「入荷の見通し立たず」でキャンセルされました。
 慌てて某Amazonで探してGETできたから良かったものの、
 入荷しないなら予約受付なんかすんじゃねえよ!


収録されたのは全部で69曲。全3枚組です。
なんとなくディスク1がブルース、ディスク2がソウル、という印象。
(ディスク3はデモテイクなどの未発表音源集)

僕の手元にあるThemの音源は、
映画『17歳のカルテ』のサントラに入ってる<It's All Over Now Baby Blue>だけなので、
これまではぼんやりと「メロウな音を鳴らすグループ」という印象だったのですが、
実際にはもっと泥臭いバンドなんですね。
ジャッキー・マッコーレィの鳴らすキーボードが汚らしくてすごくいい感じです。

にしてもヴァン・モリソン、(想像通りではあるけれど)吠えてます
なんかもう、スピーカーから飛び出してきて耳をかじり取られそうな勢いです。
この吠え声を69曲分聴き続けるとさすがにグッタリする(休み休みですが1度だけやりました)。

繰り返しになりますが、ここまでエネルギッシュで爆走感のあるバンドだったことが驚きでした。
ブルースバンドと聞いてましたが、ガレージロックバンドと認識を改めた方が良さそうです。

ただ、同時に、これをさらにもう100曲、200曲と続けても、
大して変化はないだろうなあという気もします。
Themというバンド自体はその後も続きますが、
ヴァン・モリソンが早々とバンドを去って独自の道へと進んだのは、
彼にとっても音楽界にとっても正しい判断だったのかなと思います。
まあ、だとしても、ここからあの『Astral Weeks』まで(間に1枚挟んでますが)
一気にジャンプアップする感性は、とても同じ人物とは思えないですが。

あるアーティストをフォローするときに、時系列に沿って作品を聴くのが僕は好きなんですが、
ようやく今回Them時代の音源にまでさかのぼることができたので、
これで心おきなくヴァン・モリソンについても(10年ぶりに)続きに手を出せそうです。










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La Sera 『Music For Listening To Music To』

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どうぞ僕抜きで
幸せになってください


俺のアイドルこと、元Vivian Girlsのベーシスト、ケイティ・グッドマン
彼女が結婚するという悲劇が起きてから、もうすぐ1年が経とうとしています。
あの日、朝の駅のホームで彼女のTwitterでその事実を知った僕は、
失意のまま逆向き列車に飛び乗る…勇気もなくトボトボと会社へ向かい、
彼女のウェディングパーティーの様子が続々アップされるインスタを見ながら、悶々と一日を過ごしたのでした。

そんなケイティが、2010年から活動を始めたソロプロジェクト、La Sera
バンドの作品とメンバーのソロ作品では、後者はあくまでサブ的な扱いをしがちですが、
La Seraに関しては、本体のVivian Girlsよりも明らかにたくさん聴いています。

一応言い訳をしておくと、別にケイティが好みだからってだけじゃなくて、
彼女の物憂げなボーカルと、ポップなんだけどどこか陰影のあるメロディ、
そして、Vivian Girlsとは打って変わっていかにも一人で作りましたという雰囲気のチープな音。
そうした音楽的な彼女の個性が僕にジャストフィットしていたからです。

La Seraはライアン・アダムスをプロデューサーに迎えた3rdアルバム、
『Hour of the Dawn』(14年)でバンドサウンドへと一転。
1stの音が好きだった僕は3rdは「なんかフツー」と思って不満だったのですが、
今年3月にリリースされた4枚目『Music For Listening To Music To』では、バンドサウンドを継承しつつも、
R.E.M.The Smithsに通じるネオアコサウンドを取り入れて、雰囲気はさらにガラリと変わりました。

カントリーテイストのアルバム1曲目<High Notes>は、
これまでのLa Seraの要素をカバーしつつ、さらに進化を遂げた出色の1曲。
3rdの時点では「La Sera+バンド」という組み合わせにしっくりきてなかった僕ですが、
この4thを聴いて「なにこれすげえいいじゃん!むしろ今までで一番じゃん!」となったのです。


アルバムのネオアコサウンドを支えているのは、一度聴けば分かる通り、
ケイティのバックでジョニー・マーばりのアルペジオを鳴らしているギタリストの存在です。
彼は<I Need An Angel>をはじめ、いくつかの曲ではボーカルも担当し、
ケイティと男女混声の掛け合いを演じていて、それがまたLa Seraの新しいキャラクターを生み出しています。
ネオアコも男女混声も大好物な僕には、「彼」の存在はある意味ケイティ以上にインパクトがありました

しかし、その「彼」というのが、あろうことかケイティを奪った旦那
トッド・ワイゼンベイカーその人だったことを知ったときの衝撃たるや……!!!

そうなのです。長らくケイティのソロプロジェクトだったLa Seraは、
ふざけたことに夫婦デュオになってしまっていたのです。

おおお、俺はこれからアルバムで、MVで、ライブ映像で、
彼女と旦那が仲睦まじくしている光景をフォローし続けなければならないのか。
なんて屈辱。なんて残酷。

しかし、いくら夫婦だからって、せっかく1人きりで活動していたLa Seraに、
やすやすと旦那をメンバーにしてもいいのかいケイティ?
自分を安売りしちゃあいけないよ?

……いや、いいんだよね。それでいいんだろうね。
だってアルバムを聴けば、純粋に音楽的な面でトッドがLa Seraに貢献していることは明白だもの。
それに、結婚後初めて出したこのアルバムでの君の歌声は、心なしか穏やかで優しくなってる。
そうか…君は今…幸せなんだね。








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Yellow Fang 『The Greatest』

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タイ語は分からないけど
このバンドがすごくいいのは分かる


多分、僕が人生で初めてアルバムを買った(日本以外の)アジア圏のバンドです。
タイ、バンコクの芸術大学の女子学生3人によって結成されたYellow Fang
2008年から活動を始め、14年になってようやく1stアルバム『The Greatest』をリリースしました。
確か、アルバムのリリースきっかけで知ったんだと思う。

音数が少なく、ノイズまじりの気だるげなローファイサウンドに、
ペーン(Vo/Gt)の低体温なボーカルが乗るという組み合わせは、僕のどストライク。
USインディーのような荒々しさもありつつ、
The Cranberriesの大名曲<Dreams>を髣髴とさせる<Selfish>に見られるように透明感も兼ね備えていて、
海外シーンともすぐさま呼応できそうな突き抜けた風格を持っています。
過去にはThe Pains Of Being Pure At Heartとも共演歴があるそうですが、納得。
12年、13年にはサマソニにも出演していて、14年には単独で来日してツアーを行ったそうです。


アジアの音楽(特にロック/ポップ)というと、正直どこか「後れてる」イメージを持ってました。
タイ料理屋とかインド料理屋とかいくと、
よく現地のヒット(していると思われる)曲のMVなんかが流れてることがありますが、
シャツが胸まではだけた筋肉ムキムキ男とホットパンツ&タンクトップの金髪ウィッグ女が踊る、みたいな、
初めから終わりまで「力いっぱい!」な感じのビデオばかりで、
少なくとも僕の目からすると「30年分くらい垢抜けてない…」という風にしか映ってませんでした。

でも、当たり前ですけどそれってものすごく限られた一面でしかなくて、
現地では垢抜けない大衆向けメジャーシーンもあれば、その裏には、
欧米勢にも引けを取らない先鋭的でアンダーグラウンドなインディーシーンもあるわけで、
日本のタイ料理屋ではそういったところまで目に入らなかったというだけなんですよね。

ふと足元を見れば日本だってそれは同じだし(日本のヒットチャートなんてむしろひどいかもしれない)、
何を優越感を持っていたんだか、すごく反省。
実際、意識してネットで探してみると、アジア圏の素敵なバンドはたくさん見つかります。
台湾なんて驚くほどたくさんバンドがいるし、ついこないだ知ったインドネシアのMocca(モッカ)なんて、
めちゃくちゃお洒落でポップです。


ただ、その中でYellow Fangが特徴的なのは、母国語で歌っているところです。
サウンドがかっこよくて、なおかつ母国語で歌っているアジア圏のバンドというのは、
実はそんなに多くない。
印象的には全体の半分くらいで、残りのバンドは英語で歌ってます。

これって、どうしてなんでしょう。
英語圏のバンドに影響を受けて自然と英語詞を選択したのか、海外進出を前提にしているのか、
それとも、日本でいうはっぴいえんどの「日本語ロック論争」のように、
「母国語がロックに乗るのか?(いや乗らない)」という選択なのか。

でも、例えば僕がよく聴くホムカミHAPPY、Hearsaysといった、
「英語詞で歌う日本の若いバンド」たちのことを考えると、
英語で歌うのは今やまったく特別なことではなく、
むしろ彼らにとってみれば極めて自然な選択という気がします。
僕なんかの世代(30代)だと、ギリギリ英語で歌うのが「ちょっと頑張ってる」世代なんですけど、
世界的に見ても20代とかになっちゃえば、英語詞なんて当たり前なのかもしれません。

ただ、英語詞と日本語詞だけに慣れてしまった一人の日本のリスナーとしては、
Yellow Fangのように母国語で歌うロックというのはそれだけで新鮮だし、「お得」な気はします。
そして、今はまだ「海外シーン」というと欧米が中心で、
アジア圏のバンドもそこに収斂されていく流れですが、
今後、(その国の伝統音楽などではなく)逆に欧米勢から「おっ!」と思われるような、
アジア独自の新しいインディーシーンが生まれるとすれば、
その鍵は母国語(非英語)が握っているという気もします。








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The Lemons 『Hello, We're the Lemons』

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35分で28曲
「1曲平均1分15秒」という衝撃


シカゴ出身の男女混成5人組、The Lemons
デビューアルバム『Hello, We're the Lemons』のジャケットイラストからして、
ラモーンズリスペクトの匂いがプンプンしてきます。
(僕は「レモンズ」というバンド名もラモーンズにひっかけてると思う)

中身を聴いてみると、ローファイサウンドに、
バブルガム爆発のキャッチーなメロディ。
いわゆるパンクサウンドではないものの、
ここにはラモーンズと同じ「シンプル・イズ・ベスト」なスピリットが流れています。

ただし、レモンズがラモーンズよりもさらに徹底しているところがあります。
それは、このアルバムの総曲数を総収録時間を見れば分かります。

曲数は全部で28曲。
普通に考えたら2枚組でもギリギリくらいのボリュームです。
ところが、収録時間はたったの35分。
つまり、あまりに曲が短いのです。
1曲あたりの平均が、なんと1分15秒
一番長い曲でも2分だし、中には1分以内に終わる曲もあります。
ラモーンズも短いけど、レモンズはさらにその上をいきます。
こういう極端さ、大好き

ここまで短いと、そもそも「曲を聴く」という感覚になりません。
どの曲も1コーラスで終わるから、こっちが「曲」として認識する前に過ぎ去ってしまいます。
おまけに曲間もゼロ秒。

こうなってくると、アルバムという一つの統一された作品を聴いているというよりも、
窓を開けたら誰かがザッピングしているラジオの音がたまたま聞こえてきた、というような感覚に近い。
以前、車を運転するときによくラジオの米軍放送を聴いてたんだけど、
ラジオ独特のローファイな音質で無秩序に音楽が流れてくるところは、
まさにこんな感じだったなあと思いだします。

音質ということでいえば、
彼らはこのアルバムをアナログと配信のみで販売しています。
配信は広く聴いてもらうためのマーケティング用のチャネルで、
音はあくまでアナログ前提として作ってる気がします。
僕はとりあえず配信で購入したんだけど、絶対アナログも買う。


にしても、素晴らしい出会いでした。
1発聴いただけで「あ、これは大好きだ」と全部分かってしまったこの衝撃は、
一昨年のHomecomingsHAPPY以来じゃないか?

ついラモーンズに寄せて書いちゃいましたが、
正確に言えば、ラモーンズに似てるから好きというよりも、
レモンズを聴いて「あ、だから自分はラモーンズが好きなんだ」と、
自分の好みの根っこを再認識したような思いです。
彼らのFacebookを覗いてみると、おすすめアーティストの欄にThe Vaselinesの名前がありました。
ああ、なんかいろいろと一本につながった気がする。

2016年はまだ始まったばかりですけど、
早くも今年一年の印象を塗り尽くしてしまいそうな強烈な出会いでした。

※彼らのbandcampで全曲試聴できます。









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David Bowie 『★』

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「遺作」という文脈抜きに
聴いてみたかった


デヴィッド・ボウイの26枚目の、そして、
結果的に彼の遺作となってしまったアルバム。
まさかこのアルバムがリリースされた翌々日に亡くなってしまうとは…。

亡くなってからしばらくはボーッとしていました。
そして時折「ああ、もうこの世界に彼はいないんだなあ」と考えたり。
別れの瞬間を先延ばしできるような気がして、ずっと彼の音楽を聴いていました。
そういう人、世界中にたくさんいたと思う。

僕はこれまでデヴィッド・ボウイというアーティストに、
めちゃくちゃ影響を受けてきたわけではありません。
彼のキャリアのこともそこまで詳しくはないし、
偉そうに何かを語るとハードコアなファンには怒られるかもしれない。

でも、うまく言えないんだけど、熱狂的にフォローしていなくても、
隣のレーンを走るランナーが横目に映るように、
「デヴィッド・ボウイ」という存在は常に視界のどこかしらに入っていた気がします。
だから、僕なりに彼の死を悼みたい。

遺作となる『★(Black Star)』、聴きました。
「暗い」「陰々滅々」なんていう感想(もちろん賞賛の言葉ですが)も聴きますが、
僕には「荘厳」という言葉がしっくりきます。

我は堕星(ギャングスター)ではない
我は弾ける星(ポップスター)ではない
我は白き星ではない

と一つひとつ否定して、最後に
我は黒き星

と歌う冒頭の表題曲<★>



そして、アルバムの最後を、
私は全てを与えきることはできない
全てを与えきることは
私は全てを与えきることはできない

というフレーズを何度も繰り返す<I Can't Give Everything Away>で締めくくる。
(この曲本当にいいですね)

死を目の前にした覚悟や達観みたいなものを感じます。
「私は全てを与えきることはできない」というフレーズも突き放しているようでいて、
その出どころは絶望とか憎しみとかじゃなくて、
どうか分かってくれ」という願い、
あるいは「ここから先はあなたが一人で歩け」という優しさである気がします。

優しさと書きました。
確かに歌詞は相当尖っていますし、サウンドも凝ってますけど、
でもメロディはやっぱりロマンティックです。
僕の中のボウイって、すごくロマンティックなメロディを書く人というイメージ。
<★>なんかも序盤は焦燥感たっぷりですけど、中盤から美しく展開します。
だから僕は、このアルバムから「暗い」という印象を受けなくて、優しく、そして荘厳な印象を受けました。
昨年書いた「老いたロッカー」の話にも通じますが、
死を目の前にしたロックミュージシャンが残した音楽として、
大きなマイルストーンになるアルバムなのかもしれません。

でも、僕がそう感じるのは、やはり「遺作」という文脈が刷り込まれているからでしょう。
できればそういうものを抜きにして、まっさらな状態でこのアルバムを聴いてみたかった。
亡くなると分かっていたら、ちゃんと予約して初日に買ったのに…。


ロック史上に残る最大のアイコンの一人がいなくなってしまいました。
ポールも、ストーンズも、ディランも、みんなボウイよりも年上です。
いつ何が起きてもおかしくないんですよね。








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