週刊「歴史とロック」

歴史と音楽、たまに本やランニングのことなど。

【RUN】走ることについて

ランニング練習日誌 〜2013年夏編〜

2013年夏のランニング練習日誌。
7〜9月までの3か月を振り返って。

■ 7月 「故障」、再び

5月の連休明けに右ひざに痛みが走り、「故障か?!」と慌てたものの、結局1週間ほどで回復し、
「いやあ、いい教訓になったなあ」などと胸をなでおろした矢先の6月下旬、
再び故障しました。
今度は左の腿裏。いわゆるハムストリングという、
ランナーが最も怪我をしやすい箇所の一つをやっちまいました。

症状としては強い張りが何日も続く状態で、
厳密に言えば故障というよりも「故障一歩手前」なんだけど、
体感的には5月の時よりも「故障している感」が強い!
走るのはもちろん、階段を上る・下りる、椅子から立ち上がるといった日常的な動作でも
左の腿裏がピキキッ!となります。

お世話になっている整骨医に聞いたら、たった一言。
「休みなさい」

ついに言われてしまった…。
走り始めてからこの2年弱、ごく初期を除いて、
どんなに間を空けても中3日のペースで走り続けてきました。
(今年に入ってからは平均週4ペース)
もちろん走るのが楽しいというそもそもの理由もあるのですが、
それ以上に「休んだら衰えてしまう」という強迫観念めいた思いが、
雨の日でも走ってしまうほど、休むことを頑なに忌避させ続けてきたのでした。

特に僕の場合、元々は長距離が大の苦手だった人間なので
せっかく蓄積した体力と筋力を手放すことがほとんど恐怖なのです。
しかも、休まないといけない時に限って、
「1日休むと2日分の筋肉が失われる」だとか、
「1週間走らないと持久力はゼロになる」だとか、
そういう言葉ばっかりネットや本で目にしちゃうんですよね。

だから今回も、所詮はただの筋肉の張りなんだから、
なんとかごまかしながら走り続けてしまおうと考えていました。
しかし、整骨医に「今の状態は肉離れの一歩手前で、
油断すると本当に怪我をする。甘く見るな。」と、クールに言い放たれ、
結局僕は腹をくくって休むことにしました。

休んだのは7月前半の約2週間ほど。
幸い、天気が悪い日が多かったので、それが多少なりとも免罪符になりました。
(とはいえ、結局完全ランオフにはできず2週間の間に2〜3回、距離にして5〜10キロは走ったんですが…)

こんなに走らないのは、ランニングを始めた頃以来のことです。
おかげで左腿裏の張りは、ゼロにはならなかったものの、かなり軽くなりました。

春に立てた、来年の「東海道ラン」に向けての練習計画では、
今頃30km超のロング走をバシバシやっているはずだったのですが、
5月に続いて7月のこの故障で全く予定通りにいってません。
こういう予定通りにいかないところもランニングは人生の縮図なのだなあ。
などと巨視的にしみじみして空回りするモチベーションを慰めていた7月でした。

【7月の走行距離:168.3km】



■ 8月 夏のランは「命に関わる」

思えば、ランナーとして迎える夏というのは、実質的には今年が初めてかもしれません。
走り始めたのは一昨年の9月で夏のピークは過ぎた頃だったし、
去年の夏は劇団の公演があったから忙しくてあまり走りませんでした。
だから、今年になってようやく僕はちゃんとした「夏ラン」を体験することになったのです。

初めての、夏の日差しの下でのランニング。
それは、想像していた以上に過酷でした。
ものの1〜2kmで汗が噴き出し、
水分をいくら飲んでも喉は潤わず、
5kmも走ると全身がまるで溶けた鉄のように熱く、重くなり、
なんとか立て直そうと必死で息を吸い込んでも、
肺に入ってくるのはサウナの霧のように粘っこく湿った熱い空気。
やがてこめかみに鈍い痛みがうずき始める頃になると、
こんな暑い中を走り始めた自分を心の底から呪い始めるのです。

夏走ると、死ぬ。
これが1回目の「夏ラン」で僕が悟ったことです。
そして僕は知りました。
ランナーに四季はない。
あるのは「夏」と「夏以外」だけなのです。

夏ランデビューを絶望的な気分で終えた僕は、
ネットでいろんな市民ランナーさんのブログを読みまくりました。
そこで知ったのは「暑熱順化」という言葉。
文字通り、暑さに身体を慣らす、という意味です。
人間は夏になると、自然と体温を上がりにくくしたり、
汗に混じるナトリウム分を減らして血液濃度が高くならないようにしたりと、
肉体を「夏仕様」に作り替えるんだそうです(すげえ!)。
通常、暑くなってから1〜2週間程度をかけてゆっくりと順化が行われるそうですが、
ランナーの場合、練習メニューの調整や摂取する水分量の調節によって、
意識的に暑熱順化をする必要があるらしいのです。
なるほど!

とはいえ、暑熱順化のための特別なトレーニングがあるわけではなく、
意識的に「汗をしっかりかく」ことが重要なのだそう。
運動でなくても、例えばクーラーを使わずに屋内にいるだけでもいいらしいです。
なにも、死ぬか生きるかの覚悟で炎天下に飛びこむ必要はないみたい。
だから結論としては、僕の場合、通常走ってるよりも気持ち少な目の距離を、
水分をこまめに取りながらこなせばいいんじゃないかと。

ただし、携帯する飲み物には気を付けました。
スポーツ飲料は大きく分けて2つの種類があります。
一つは、浸透圧が体液と同じ「アイソトニック飲料」(ポカリスエット、アクエリアスなど)。
もう一つは、浸透圧が体液よりも低い「ハイポトニック飲料」(アミノバイタル、VAAMウォーターなど)。
運動中は血液中に含まれる糖分などが低下するため、
浸透圧の低いハイポトニック飲料の方が、より体に吸収されやすいそうです。
なので僕は、ハイポトニック飲料のVAAMウォーターを水で薄めたものを携帯するようにしたのです。
ちなみに夏季の運動で成人が1時間に失う水分は約1.5リットル(!)。
僕の使っているボトルホルダーは500ml用なので、
1時間以上走る場合は途中コンビニや自販機でスポーツドリンクと水の2つを買って、
その場で混ぜ合わせて薄めながら補充しました。

んで、以上の「暑熱順化」を実践した結果、どうなったか。
正直、7月の後半は比較的涼しかったので、
8月前半に再び猛暑が襲いかかってきたときには若干苦労しました。
とはいえ、最初に走った時よりは身体が慣れている実感がありました。
7月半ばに初めて炎天下で走ったときは、
流れ出る汗と共に体力そのものが身体の外に漏れていくような感覚がありましたが、
8月には、そのようなことはなくなりました。

一方で、最後まで乗り越えられなかったのは、スピードでした。
夏はほんっとうに、スピードが出せない!
僕、今年の6月くらいまでは、
10km以下ならキロ5分強、20km前後走る場合でも平均でキロ5分30〜40秒で走ってたのですが、
7〜8月はキロ6分がやっとでした。
これはショックでした…。
多くのランナーが「夏はスピードが出ない」と言っているから、
僕が遅くなったのも単に夏だけの一時的なものだと頭では理解できるものの、
自分的には限界近い力で走っているのに、
GPSを見たら「6:10/km」と表示されていた瞬間の、あの敗北感。
別にスピード目的で走ってるわけではないのに、
いざデジタルに数字が落ちたのを目の当たりにすると、正直不安になります。
このまま秋になっても冬になっても遅いままだったらどうしようと考えながら8月を乗り切りました。
(こういう風に考えちゃうからいつまで経っても腿裏の張りが取れねえんだよなあ)

【8月の走行距離:185.6km】



■ 9月 ついに「ロング走」本格開始

夏の暑さに翻弄されつつも、
8月はなんとか目標だった月間180kmを達成。
(本当は200km予定だったのですが雨のせいで届きませんでした)
嬉しかったのは、8月に2回、久々の30km走ができたことでした。

2度とも、最寄駅から始発に乗って適当なところで降りて、
そこから自宅まで(1度目はお盆の帰省で実家まで)走りました。
両日ともに朝から30℃超で、コンディション的にはだいぶ厳しかったですが、
(10kmごとに靴下を取り換えなければいけないほど汗をかきました)
普段とは違う場所を走るのは新鮮で楽しかったです。

こういう、ロング走を兼ねた「プチ旅ラン」は、
本当は今年のGWあたりから始める予定だったのですが、
故障したり気分が乗りきらなかったりで、ズルズルと8月まで延びてしまっていたのでした。
どうせなら涼しい秋まで延期すればよかったと思わなくもないのですが、
最も過酷な季節を最初に体験しといたので、後はきっと楽(なはず)。
ということで、9月は8月よりもさらに距離を伸ばして、40km走に挑みました。

35km以上の距離を走るのは、今年の3月以来約半年ぶり。
始発で横浜まで行って、そこから池袋まで走りました。
横浜駅からは箱根駅伝の復路(国道15号)を約20km、
目黒川に当たったところで左折して川沿いを渋谷まで約10km、
最後は代々木公園〜甲州街道〜明治通りを10km、というコースでした。

まあ、結論としては、キツイです。
スピードを出さずにかなりゆっくり走っているのですが、それでもキツイ。
ただ、矛盾しているようですが、
30km超の長距離でも、一回だけ走る分には、楽なのです。
次の日は軽めにして身体を休められるし、
キツくなっても「あと○○kmで終わりだ!後はシャワー浴びてビール飲んで寝る!」などと考えて、
疲労や痛みをごまかすことができます。

問題は、僕の目標はあくまで「東海道ラン」なので、
ゆくゆくは3日間くらい連続で40km前後を走らなければならないことです。
だから、スピードや、「いかにストップせずに走りきれるか」という持久力よりも、
1日寝れば元気になれる回復力や、
無駄な体力ロスを極限まで軽減できる効率性が重要になってくるのです。
だから本当は、30km走ったら次の日も30km走る、みたいな練習をしなくちゃいけないんですけど、
今んとこやる気なし(笑)。
2日以上のセット練習は来年からやります。
今年はやらん!

あと、地味に問題なのが、荷物。
本番は数日間は家に帰れないので着替えとか携帯の充電器とか
いろいろ持って走らなくちゃいけません。
今も会社から帰宅ランをするときなどはランニング用のザックを背負って走ってるのですが、
本番の東海道ランでは、軽く見積もっても倍の荷物になるでしょう。
ゆくゆくは、この荷物問題についてもシミュレーションもしていかなければいけません。

月間走行距離はプチ故障のあった7月には160km台にまで落ちたものの、
8月には185kmまで回復し、9月はおそらく200kmを達成できる予定です。
(僕にしては)順調に距離を踏めています。
でも、嬉しいのは距離のことよりも、
同じくらいの距離を走っていた今年の春と比べて、身体に疲労が溜まっていないことです。
理由は多分、スピードを落とした(暑くて落とさざるをえなかった)ことと、
それと休養が前よりも少し上手になったことだと思います。
「休養力」の向上は東海道ランの本番に直結するテクニックなので、達成感ありますねえ。

【9月の走行距離(26日時点):183.0km】




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ランニング練習日誌 〜2013年春編〜

これから1年に4回、季節の変わり目に、
直近3カ月のランニングを振り返って、
成果や反省点を備忘録として残そうと思います。

というわけで、2013年春の練習日誌です。


■4月 新たな目標「東海道ラン」へ

3月末に人生初のフルマラソン挑戦!……のはずが、
胃腸炎で棄権することになり(詳しくはこちらの記事)、
練習は積んだものの、その成果を果たす機会のないまま迎えた4月。
せっかくのレースをフイにしてしまったからといって、
ランニングに対するモチベーション自体は下がらなかったのですが、
何か新しい目標は欲しいなあと思っていました。
かと言って、新たにレースにエントリーするのは気が進まず、
(基本的に出不精で人混みが苦手だから大会とかは面倒なんです)
どうしようかなあと考えていたところ、
ふと思いついたのが「東海道ラン」。

「できるだけ長い距離を、できるだけ楽しく走る」という原点に立ち返ってみたら、
レースや大会よりも、一人で黙々と超長距離を走る方が楽しそうだ、という結論に至りました。
東海道、それも旧道を、東京の日本橋から京都の三条大橋まで、
延々自分の足で移動するというこのアイデアは、
ランナーとしてだけでなく、歴史ファンとしてもそそられます。

調べてみたところ、東海道の全行程は492.1km。
もちろん一気に走りきることはできないので、
連休や長期休暇を利用しながら数日間集中して走って一度東京に帰り、
次の休みに前回中断した地点まで戻って続きからスタートする、
というのを繰り返すことになるでしょう。
スピードは必要ありませんが、その代わりに、
3日間連続でフルマラソン並みの距離を走っても平気なくらいの持久力(根性とも呼ぶ)が必要です。

気持ちとしては今すぐにでもスタートしたいのですが、
今の僕の実力じゃ、多分箱根の山すら越えられません。
準備不足のまま走って故障しては元も子もないので、
実行は来年の秋、と決めて、
残り1年半を使ってゆっくり身体作りをしていこうと決めました。

これ、劇団が活動していたら絶対ムリな企画だよなあ。
オフ、最高!

【4月の走行距離:177.4km】



■5月 ランナー人生初の「故障」発生

1年半後の東海道ランに向けて、
早速、ロング走を中心にした練習メニューを組み、
練習を開始したその矢先……故障しました。

やったのは右膝(ひざ)。
はじめは小さな違和感だったのが、次第に痛みに変わり、
最後は足を上げるだけで膝の内側にキーンとした痛みが走るようになりました。
「故障」なんて生まれてこのかたやったことないもんだから、
どう休めばいいのか、あっためた方がいいのか冷やした方がいいのか、てんでわかりません。

ワラをも掴む思いで、知り合いの整骨医に診てもらいました。
すると、「筋肉の付き方のバランスが悪い」とのこと。
僕の場合、太ももの外側には筋肉がたくさん付いているのに、
内側は筋肉が少ないそうです。
人間の体は基本的に筋肉が多い方、強い方に引っ張られるので、
足全体が外側に向いて、膝への負担が本来とは違う方向にかかっているんじゃないか、
という見立てでした。

そういえば、ちょうど同じ頃、ベテランランナーの後輩に、
「ガニマタですね!」と言われました。
確かに、何も気にせず足を揃えて立つと、
足先が45度以上に開いてしまいます。
対策としては、腿の内側の筋肉(内転筋)を鍛えること。
そうすることで、今度は足が内側に引っ張られるようになり、
結果として元のバランスに戻るんだそうです。

そこで早速やりました、内転筋の筋トレ。
ネットで情報を探して複数のバリエーションでメニューを組み、
毎日それなりに強い負荷をかけながらひたすら筋トレを続けました。

すると、ものの2週間くらいで痛みは気にならないレベルに。
結局「故障!」と大騒ぎするほどのケガじゃなかったのかもしれません。
ランニングを始めるまで、運動とは縁のない人生だったもんで、
「故障しちゃってさ…」なんていうセリフにもちょっとした憧れを持っていたんですが、
いざ身体に変調を感じると、猛烈に焦ります。

結論、「故障は辛い」。
2週間で治ったのは安い授業料でした。

【5月の走行距離:206.1km】



■6月 「新シューズ」購入

夏から徐々に30km超の長距離ランを始める予定なので、
心機一転という意味も込めて、新しいランニングシューズを買いました。
ランニングを初めて2年9カ月。
シューズも3代目に突入です。
IMG_0717

上の写真の奥が初代で、手前が今回買った3代目。
NEW BALANCEのMR890というモデルをずっと履いてます。
クッション性を重視したビギナー向けのモデルなのですが、
走り始めてもうすぐ3年目という今も気に入って履き続けています。

本来であればラン歴が長くなるにつれて、
シューズも経験者用のものに順々に履き替えていくべきなのかもしれませんが、
いざ買い替え時を迎えると、なかなか他のシューズに移る気は湧いてきません。

元々、最初にお店で履いた時から、
僕の足とこのMR890とはピタッと馴染む感じがあったのですが、
このフィット感は、3年近く履き続けてきたことによって、
もはや絶対的なモノに変わりつつあります。
初めの頃は長い距離を走るたびにできていたマメも、
今では滅多にできなくなりました。

今更他のシューズに乗り換えて、イチから足を馴染ませるストレスを抱えるよりも、
気の済むまで今のモデルを履き続ける方が結果的にいいんじゃないかという気がします。

ちなみに、僕の場合はかかとの部分の減りが一番激しくて、
初代のシューズは約1000km走ったところで、
かかとの一番外側(地面側)のソールが剥げました。
ところが、2代目は1500km走った現在も、まだギリギリかかとのソールは健在です。
これは、初めの頃よりも身体のバランスが良くなってきた結果だと思うのですが、どうなんだろう。

【6月の走行距離:178.4km】


※ちなみに6月の終わりにまたも(プチ)故障しました。
今度やったのは左の腿裏(いわゆるハムストリングというやつです)。
悔しい……。




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初のフルマラソンを「棄権」した!

タイトルの通りです。
先週末に走る予定だった初のフルマラソンを棄権しました。
マラソン用語で言うところの「DNS(Did Not Start)」というやつです。
覚えたての専門用語を、まさかいきなり最初で使うことになるとは…。

理由は、先月から慢性的に続いている胃腸炎と坐骨神経痛が
レースの1週間くらい前から悪化したからです。
ちょっとずつ回復はしてきていて、
当日も「頑張れば走れるかな」という感じだったのですが、
ムリしてまたぶり返すのが怖かったのと、
何より、一度切れてしまった緊張の糸をもう一度結び直すのが億劫だったので、
結局走らないことに決めました。
(と言いつつその週末もランニングは普通にしてたんですけどね)

およそ半年にわたってコツコツ走り込んで準備してきたわけですから、
今回のことはそれなりに悔しいのですが、
落ち込んでいるかというと、そうでもないです。
走ることそのものへのモチベーションは、
むしろ意外なほどに軒昂です。

多分、元々僕にとってレースというものがあくまで目標の一つに過ぎず、
走る目的そのものではなかったからだと思います。
僕の走る目的はシンプルで、
「できるだけ長い距離を、できるだけ楽しく走れるようになること」。
今シーズンのフル出場は叶いませんでしたが、
この半年間の練習で、それまでよりも長い距離を踏めるようになってきたので、
結果的には目的に一歩近づけました。
ああ、なんと前向きなんだろう(笑)。

以下、この半年間で実感したことを備忘録として。


その1.筋肉は「怠惰」である

筋肉は本当に言うことを聞いてくれません。
何回、何十回と繰り返し刺激を与えないと、
こちらの望む力を発揮してくれない。
そればかりか、ちょっとでも負荷を軽くすると、
すぐに手を抜いて元の状態に戻ろうとします。
ほんの4〜5日走らないだけで筋肉はみるみる減り、
体重計に乗ると2〜3キロは軽くなります。

しかも、その上、こちらの言うことはちっとも聞かないくせに、
不平不満だけは猛烈にアピールしてくる。
大抵20kmを超える頃には、
足のどこかが「もう止まれ!」「休め!」と叫び始めます。
それを時になだめ、時に鞭を入れることで、
筋肉はしぶしぶこちらの言うことを聞くようになり、
徐々に能力の上限値を上げていくのです。
筋肉を鍛え、維持していくためには、
何より「根気」が必要なのだと、この半年間でつくづく思い知りました。


その2.身体と脳には「時差」がある

筋肉は怠け者だから、いくら鍛えても、
「あ、強くなってきたな」と手ごたえを得るまでには、恐ろしく時間がかかります。
そして、それ以上に厄介なのが、
マイナスの影響が現れるのにも時間がかかることです。

例えば、ちょっと無理をしてペースを上げてみる。
すると、その無理が疲労となって身体に現れるのは、
大体その5kmくらい後なのです。
また、走り終わって「今日はなんだか疲れてないな」と思っても、
実は身体の奥底にダメージが残っていて、
翌々日あたりになって足の痛みや胃腸の不調になって現れる。
どうも脳が感じる感覚と、実際に身体の内側で起きていることの間にはズレがあるようです。
逆に言えば、走っていて「喉が渇いたな」と感じたら、
それはもう脱水症状1歩手前の信号、つまり手遅れなのです。

こういう、肉体特有の「タイムラグ」は本当に厄介です。
走っている最中はもちろん、休んでいるときでさえも、
「現時点での感覚」を基準に考えてはいけない。
10分後、1時間後、1日後の肉体をイメージして行動する必要があります。
だから、基本的に「無理は禁物」の世界です。
ランニングを始めてから、
僕はだいぶ自分の身体に対して謙虚になったように思います。
でも、こういう謙虚さは多分いいことなんじゃないだろうか。


その3.疲労は「内臓」に溜まる

走って疲れるのは足の筋肉だけだろうと思ってたら、大間違いでした。
長時間の運動は、内臓にもダメージを与えるそうです。
例えば、マラソン後に血液検査をすると、
ヘモグロビンの量は圧倒的貧血レベルに、
肝機能は肝炎を疑われるレベルにまで低下するそうです。
胃腸も普段に比べると働きが悪くなるため、
長い距離を走った後は消化の良いものを食べないと簡単に消化不良を起こします。

…そう、今回僕にフルマラソンを棄権させた件の胃腸炎は、
多分ランニングが原因です。
走りが原因の体調不良で走れなくなるなんて、人生は皮肉です。
これまでは「走った分は食え!」と、
ラン後は普段以上にモリモリ食べるようにしてましたが、逆効果だったんですね。
今回のことに懲りて、食生活も見直さなきゃなあと殊勝にも反省しています。


この3月で、走り始めてから1年半が経ちました。
多分この間、1週間以上走らなかったことはないんじゃないかなあ。
さすがにここまで続いたら本物でしょう。
趣味以上の趣味。自分の中でライフワークの一つに加わった感があります。
スピードも月間走行距離もせいぜい中の下くらいのレベルだし、
上記のようにいろいろ失敗だらけなんだけど、
試行錯誤しながらやってくのが楽しいです。
何者にも縛られず、1人で考えて1人で実践して、
良くても悪くてもその成果を1人で引き受ける。
その究極の「自己完結」ぐあいが、
性格的に合っているんだと思います。
あ〜、走るの楽しい。
今週末ももちろん走ります。

runrecord201303





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「箱根駅伝2013」を見て考えたこと

ちょっと時期が過ぎちゃいましたが、
今年の箱根駅伝について感想を書こうと思います。

優勝は日本体育大学。
昨年は学校史上最低の19位で、
しかも復路の8〜9区ではタスキがつながらないという「どん底」を味わった学校が、
わずか1年で頂点に上り詰めるという、
この上なくドラマチックな優勝劇でした。

日体大は予選会では1位通過でしたし、
上位に食い込む可能性は十分あると見られていましたが、
やはり総合力という点では、良く言っても「大穴」「ダークホース」的な存在に過ぎませんでした。
そんな日体大が、東洋や駒澤をはじめ並みいる強豪校を制してしまうなど、
誰が予想していたでしょうか。
(ちなみに僕は優勝は東洋だと思ってました)


大会後、いろいろな記事が各メディアに載りましたが、
僕が一番納得できたのは、「web Sportiva」に載ったこの記事でした。
【箱根駅伝】有力校に誤算続出。日体大30年ぶりVの要因は?

記事にも書いてあるように、
僕もテレビを見ていて「ううむ」と唸ったのが、日体大の「安定力」。
区間1位を取った選手こそ5区の服部くん(3年)だけだったものの、
最も悪い区間でも区間7位。あとは区間4位以上。
つまり、「10人・10区間で最後までブレがなかった」ことが最大の勝因と言えそうです。
優勝候補の東洋や駒澤は、区間によってブレが大きかったことと比べると、
日体大の安定したレース運びには、
昨年の優勝校・東洋が放っていたような「優勝者のオーラ」が漂っていたように思います。

では、日体大がこのまま来年も優勝候補最右翼になるかというと、
僕はそう簡単にはいかないんじゃないかと思います。
というのは、今年の日体大の強さの原動力になっていたのは、
昨年19位に沈んだという「悔しさ」だったと思うからです。
日体大は昨年の大会直後に異例の3年生主将を抜擢し、
練習だけでなく寮での生活のレベルから見直すなど、
徹底的な「改革」を実践したそうです。
このことが、今回の勝因である「安定力」につながったわけですが、
そこまでドラスティックに生まれ変われたのも、
「もう後がない」という背水の陣的な危機感が共有されていたからでしょう。
挑戦者として過ごした昨年とは打って変わり、
優勝校として過ごす今年1年を、どれだけ高いモチベーションで臨めるか。
これはけっこう難しいことなんじゃないかなあと思います。
(日体大の別府監督自身も「連覇?そんなのムリ!」と言ってました(笑))

でも、日体大の選手たちは、
インタビューに答える様子とかが朴訥としていて、
とても可愛いですね(笑)。
それに比べると、昨年の東洋大のメンツの、なんと都会的なことか!
テレビに出て萎縮するどころか、笑いを取ってましたからね!
あくまで僕個人のイメージの話ですけど、
日体大は「昔ながらのスポーツ学生」的雰囲気を残す最後の大学という気がします。

それにしても、今大会ほど「学生スポーツ」ということを感じた大会はなかったかもしれません。
言わずもがな、今年は箱根史上最大のスター・柏原竜二がいませんでした。
彼がいた4年間(正確に言えば2年生以降の3年間)は、
各校はとにかく柏原を何とかしなきゃいけないということで、
彼の存在を前提にした戦略を取らざるをえませんでした。
まさに、彼が引っ掻き回し続けた4年間でした。

その柏原が、卒業しました。
どれだけ強い選手でも、「卒業」という運命からは逃れることができないのが、
学生スポーツの残酷さ(面白さ)ですね。
当然、東洋は柏原が抜けた穴を埋めなければならない。
(後を継いだ5区・定形くん(3年)には拍手を贈りたい!重圧は凄かったろうに……)
逆に他校は、重しが取れて自由な戦略を取れるようになる。
駒澤が、過去2年間は復路に起用していたエース・窪田くん(3年)を、
今年初めて2区に起用したのは象徴的でした。

もっとも、今大会は強い向かい風などもあり、
各校が練りに練った戦略はあまり奏功しませんでした。
その点でも、「優勝しようと思うな!」「自分の走りに集中しろ!」という、
挑戦者ゆえの控えめなポリシーを貫いた日体大の方に、
逆に分があったのでしょうね。


さて、優勝は日体大でしたが、
2強とされた東洋・駒澤はさすがの2位、3位。
そして4位に食い込んだ帝京や、
何度も快走を見せた明治、
昨年出雲駅伝を制して急速に力をつけてきている青学、
粘りに粘ってシード権を獲得した法政など、
中堅校の台頭には目を見張るものがあります。
また、途中棄権により28年間続いてきたシード権獲得を逃した古豪・中央大学も、
今年の日体大がそうだったように、
悔しさをバネにして来年一気に上位に食い込む可能性もあるでしょう。

群雄割拠、混戦必至の「ポスト柏原時代」の始まりを告げる、
非常に見ごたえのある2013年箱根駅伝でした。


※「NAVERまとめ」に箱根駅伝絡みの面白い記事がありました。
ジョジョ立ち、フリーザ様…今年も色々あった箱根駅伝を振り返る
【明日俺が巻き返す】2013箱根駅伝 中央大学・代田修平のツイートが泣ける【心の襷はつながってる】





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『Number DO』2012年春号を読んだ

_SL160_

大人になって初めてわかる
「走ること」の喜び


スポーツ誌『Number』が別冊として、
年に3回(で合ってるかな?)発行している『Number DO』。
最新刊(特集:RUNの学校)が発売になりました。

「高橋尚子が山の神・柏原竜二に教えるマラソンの心構え」
「東京マラソン完走者50人に学ぶ目標達成の技術」
「有名ランナーが選ぶすごいマラソン大会」
「川内優輝の粘る心はいかにして作られたのか」(←すごい面白かった)
「箱根を走れなかった男たち」(←東洋大・川上君のインタビューは泣けます)

などなど、ランナーには(特に僕のようなミーハーランナーには)
たまらない企画ばかりの楽しい雑誌です。
毎号買っていますが、今号が一番読み応えがありました。

ランニングを特集した雑誌はたくさんありますが、
大体が「トレーニング法」や「食事の仕方」などのハウツーものばかり。
それに対して、『Number DO』は「読み物」中心の雑誌です。
有名ランナーやタレントランナー、無名の市民ランナーが語る、
それぞれの「ランニング哲学」。
企画は毎回異なりますが、雑誌の軸となっているのは、
「なぜ私は走るのか」という、実にシンプル且つディープなテーマなのです。

ランニングってものすごく孤独で個人的な作業だから、
本質的に他人と共有することができません。
人によって走るペースや距離は異なるから、
練習すら一緒にすることは難しい。

でも、初心者は初心者で、上級者は上級者で、それぞれのレベルなりに、
みんな「キツイ」という点では共通しています。
ランナー同士が唯一つながり合えるものがあるとすれば、
「ああ、この人もきっとキツイんだろうな」という、
ランナーだからこそ抱く連帯感だと思います。
サラリーマン同士であれば、勤めている会社が違っても、
お互いの辛さが何となく想像できる、みたいな感じでしょうか(笑)。

だから、走り方のハウツーを知るよりも(それはそれで面白いのですが)、
他のランナーが何を考えて走っているのかを知る方が、
僕にとってはモチベーションにつながりやすいのです。
「俺もやるぞ!」と。

今号で特に印象に残ったのは、
タレントの石原良純が語った言葉。
(意外かもしれませんが、実は彼は既に5回のフル完走記録をもつランナーです)

曰く、
ランニングというのは究極のムダ。そのムダな時間を楽しむのがランニング。
だから、少年少女にはまだ走る楽しさは理解できないかもしれない。
できれば30歳を過ぎてから楽しんでほしい。


この言葉には納得させられるものがありました。
「30歳を過ぎてから〜」ってところが特に。
(石原良純自身も30歳からランニングを始めたそうです)

僕も30歳でランニングを始めました。
以前も書いたように、学校の体育の授業で、
徹底的に「持久走は向いていない」と悟ったはずなのに、
今さらランニングにハマるのはどういうわけなのだろうと思ってました。

僕はランニングを「究極のムダ」とまでは言い切らないけど、
確かに、ランニングの魅力に気づくようになるには、
ある程度の時間が必要なのかもしれないとは思います。

例えば、
「暖かくなってきたな」と思ったり、
「日が長くなったな」と感じたり、
「毎日同じように暮らしていても、
日によって体の調子はこんなにも違うのか」と発見したり、
ランニングは季節の変化や自分の肉体といった、
プリミティブなものへの目を開かせてくれます。
ただ、そのためには、ある程度の年齢になって
「心の余裕」みたいなものができないと、確かに難しいかもしれません。

思えば、学校の授業で習ってきた「体育」って、
「何分(秒)で走れるか」とか「何メートル飛べるか」とか、
何でもかんでも計数化してばっかりでした。
だから僕みたいな劣等生は、
長らく体を動かすことへの苦手意識が拭えなかったわけですが、
本当は、上記のような「身体を通してでしか感じられないものがある」ということを
もっと教えるべきだと思いますよ。ブツブツ。

今年の僕の目標は月間100キロ。
ただ、秋にはBRIDGEの公演があるから、
夏前からの稽古期間でどれだけ頑張れるかが勝負です。



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僕も走ろう、バカみたいにずっと

hashirukoto

『走ることについて語るときに僕の語ること』
村上春樹

(文春文庫)


 僕の通ってた高校はやたらと体育でマラソンをさせる学校でした。運動が苦手な僕は、毎年マラソン授業のシーズンになると憂鬱で仕方がありませんでした。男子は全長4キロのコースだったのですが、とにかく僕は体力がなかったので、3年間で一度も完走できませんでした(ひどいでしょ?)。大体1〜2キロ走ると息が上がり、道の脇にうずくまって「オエッ!」とえづいてました。

 以来10年強、自分は走ることが苦手なんだと思っていたのですが、実は半年ほど前からランニングにハマっています。かつてはたった4キロすら完走できなかったのに、今では15キロくらいなら楽に走れるようになりました。もちろん、途中で歩くこともえづくこともなく。

 どういう風の吹き回しか。自分自身が一番驚いています。誰かに勧められたわけでも、俄かに健康志向になったわけでもなく、ある日突然「走ってみようかな」と思いついて、そのまま今日まで延々走り続けているのです。

 ランニング、超楽しいです。なんなんでしょうね、何が楽しいんだろう。楽しいといってもやっぱり走ってる時は苦しいし、時々「歩いちゃおうかな」とか考えるし、もう体育の授業じゃないんだから歩いたって怒られるわけでもないんだけど、結局走ってる。早朝走ってヘトヘトになっても、夕方くらいになるとまた走りたくなってウズウズしてくる。ちょっとくらい体調が悪くても走ってしまう。奥田英朗の『イン・ザ・プール』という短編に、水泳にハマってしまって、挙句夜中のプールに忍び込んでまで泳ごうとする「水泳中毒男」が出てくるけど、なんかちょっとわかる。ランニングにもそういう中毒的なところがあると思います。

 周知のとおり、今はランニングがブームです。僕がいつも走る近所の公園も、朝6時台からランナーだらけです。ガンガン走りこんでいるベテランランナーさんから、僕のようなビギナーランナーまで、いろんな人が走ってます。ただ、何度も集団の中を走るうちに気付いたんですけど、どうも全員が元々運動をバリバリやっていたわけではなさそうです。むしろ僕のように、これまで運動とは無縁だった人の方が多いような気がします(その人の風貌とか走る時の姿勢とかで、運動音痴は仲間を識別できるのです)。

 自分が走り始めてみて思うのですが、ランニングというスポーツにハマるかどうかの分かれ目は、運動神経や子どもの頃からの運動量というよりも、その人の性格に負う部分が大きいんじゃないでしょうか。ランニングは一人でやるスポーツなので、他人に気を遣う必要はないし、プロセスから結果に至るまで全てを自分で決定できる。究極の自己完結です。それが自分の性格とフィットしているかどうかが多分継続できるかどうかの分かれ目なんじゃないでしょうか。僕はどうやら性に合っていたみたいです。逆に子どもの頃からサッカーとか野球とか、団体競技をやっていた人は、ランニングなんて退屈すぎると感じるのかもしれません。

 村上春樹も著書『走ることについて語るときに僕の語ること』の中で似たようなことを書いていました。「ランニングを人に勧めようとは思わない。勧めてもやらない人はやらないし、勧めなくてもやる人は時が来ればやる。ランニングはそういうスポーツだ」と。これは、何らかの強い目的(例えばダイエット)のために走る人ほど三日坊主になりがちなのに対し、特に目的もなくランニングを始めた人(要は走るのが好きな人)の方が長続きするということと、どこか通じているような気がします。

 こうして書いていても、改めて不思議な気持ちにとらわれます。どうして、「走る」というシンプルな行為そのものが、これほど楽しいのか。どこにハマる要素があるのか。わかりません。わかりませんが、とりあえず書いていたら走りたい気持ちになってきました。来月、BRIDGEの山本洋平くんとハーフマラソンに出場してきます。
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