
「永遠の不良少年」を貫く
崇高なプロフェッショナル精神
ビートルズの話の後にストーンズというのは節操がないようですが、仕方ない。
8年ぶりの来日公演「14 On Fire Japan Tour」を見てきたのですから!
初めて見るストーンズのライブは、「圧倒的」の一言でした。
何万人もの観客を汗だくになるほど煽り踊らせる、ミック・ジャガーのパフォーマンス。
ストーンズの代名詞である、のたうつようなグルーヴとキレ味鋭い演奏。
キラー・チューンの嵐のようなセットリスト。
何より、平均年齢69.5歳ということを感じさせない、2時間ぶっ続けで放射されるあの熱量。
ああ、どう語ろうとしても月並みな言葉しか出てきません。
日本中が羽生結弦くんに萌えている中、
僕はミックとチャーリーという古希を迎えた2人のじいさんがじゃれ合う姿に激しく萌えました。
とにかくめちゃくちゃ楽しかった!
見終わった後に僕の頭の中に浮かんだキーワードは「KING」。
彼らがロックという音楽のオリジナルであり、
結成50年を経た今なおオンリーワンであることを納得するには、十分すぎるステージでした。
今でさえ圧倒的なのだから、60年代後半から70年代にかけての、
ストーンズが本当にヤバかった時代のライブは一体どんなだったのでしょうか。
僕なんかその場にいたら死んじゃうんじゃないかな。
よく言われていることですが、
ストーンズのライブというのはほぼパッケージ化されていて、
セットリストはほぼ固定されています。
ですから、世界のどの会場で見ようとも大きなズレはないはずです。
実際僕も、映像で何度もライブを見ているので、
アンコールで<Satisfaction>が始まった時は、「うおおお〜!」と叫ぶ一方で、
「あ、これで終わりなんだな」という合図として感じている自分がいました。
毎回ベストアルバム的なセットリストしか演奏しないのは、
リハーサル等の手間を減らすという合理的な理由もあるのかもしれませんが、
結局は「観客がそれを望むから」という理由が一番だろうと思います。
ただ、KISSのライブレポートでも書いたように、
「毎回同じことをやり続ける」というのは「毎回違うことをやり続ける」ということよりも、
実はしんどいことなんじゃないかと思います。
少なくとも僕がもし劇団で何十年も同じ演目をやれと言われたら、「無理!」と即答するはずです。
だって絶対にモチベーションが維持できないですもん。
同じ曲を、常に観客が満足するようなクオリティで演奏すること。
そのクオリティを保つためのコンディションをあの年齢でも維持し続けていること。
(70歳のミック・ジャガーはドームの端から端まで全力疾走してました)
何より、マンネリ化のリスクを負ってでも観客の希望に(愚直なほど)応えること。
今回の来日公演について、マスコミでは「永遠の不良少年健在!」などと書いていましたが、
僕が感じたのはむしろ「永遠の不良少年」であることを貫き通す、
彼らの「プロフェッショナル精神」の高さでした。
ストーンズの公式チャンネルに来日公演初日の映像がアップされていました。
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